唐招提寺1200年の謎 天平を駆けぬけた男と女たち [DVD]
唐招提寺を建立する為に鑑真とその弟子が苦闘していく姿を描いた
ドラマ仕立てのドキュメンタリー。
鑑真といえば、教科書にも出てくる中国の高僧。
だが、日本にたどり着いた後の事は意外と知られていない。
日本の格付けとして鑑真の高名は利用された後
放置に等しい扱いを受け、その活動は困難かつ悲惨を極める。
愚かな日本の政治家の政局に翻弄されながらも、
必死に仏の教えを広める為に戦い抜き、弟子如宝に後事を託す。
ドキュメンタリーとドラマが交互に繰り返す構成になっており
「お、ドラマが盛り上がってきた〜」と思っている所で
脳天気なナレーションのドキュメンタリーが始まったりするので、少々きついw
とは言え、ドラマパートは素晴らしい出来です。
鑑真(中村嘉葎雄)の悟りきった捨て身。
その師の意を受け継ぎ 唐招提寺を建てるために情熱を傾ける如宝(中村獅堂)。
友、如宝の友情の為に出世を捨てて協力する仲麻呂の息子、藤原刷雄(山本耕史)。
国づくりの為に自らの巨悪を認識しても突き進む藤原仲麻呂(永島敏行)と
道鏡(魔裟斗)に惑う、孤独な孝謙=称徳天皇(南野洋子)。
映画の様な臨調感で素晴らしく、きちんとしたドラマでないのが勿体無かった!!
蒼き海の道
唐招提寺の遥かなる歴史を思い起こさせるようなメロディー。 その番組のテーマ曲なので、シングルカットされた意味は大きいですね。 「TOGISM2001」にも収められていますが、2曲目「異郷の風」の音色はこちらの方が魅力的な感じがします。 曲の歴史背景に見事に合うような素晴らしさ、力強さを秘めた作品です。 <トキズム>
古寺巡礼 (岩波文庫)
仕事と家庭内雑事に追われる中、紅葉を求めて古都を旅してきました。すっかり変わり果てた都市の中に、驚くほど変わらない空間がそちこちにある、京都の寺を歩きながらなぜか、もう20年も前に歩いた古都奈良に思いが飛びました。今回、無作為に回った寺や博物館など場所はいろいろでも仏さんたちと相対していると、あちこちから読みひろった文章、(和辻哲郎、亀井勝一郎、堀辰雄)が、不思議に甦ってくる不思議な体験をしました。自分が生まれる前にかかれたにもかかわらず、今、この同じかび臭いにおい、薄暗い中に差し込むわずかな光・・。あざやかに文章の断片ととともに、同じようにため息をつき、同じように放心したような懐かしい思いが、何度わきあがったことか。しかしそのどれもがほとんどすべて、教科書のなかの文章なのです。若い感受性のするどいころに受けた感動は少しも褪せることがないのがおどろきでした。近いうちに、どれか一冊の本を手に入れ、もういちど、思いをなぞって、古都をあるいてみたいとおもいます。
TOGISM 2001
篳篥(ひちりき)の澄み切った、もの悲しい音色がとても美しい。初めて聞く楽器なのに、なぜかなつかしい響きがする。
だが残念な事に、曲がどれもこれも似たり寄ったりで、しかもどうって事のない曲ばかり。いくら聞き流すだけの癒やし系の曲でも、もう少し面白味がほしいと思う。