セカンドライフ 仮想空間のリアルなビジネス活用
一番最初にセカンドライフについての現実的(少し辛口)なマーケティングデータから入り、その後、国内の大企業や海外企業から「参入する側」の意見が書かれ、参入を支援する企業の意見が書かれていく。最後にセカンドライフの動作環境が無くても、セカンドライフマーケティングについてのやり方が書かれてあり、法人向けのエッジのたった内容になっている。法人の企画担当にとっては助かる本。
カンディード 他五篇 (岩波文庫)
仏啓蒙思想家の代表作の新訳。これまで旧訳とペンギンクラシックスの英訳版を愛読してきたが、新訳はその理解を一層深めてくれる。
本書に登場する哲学者パングロスは現代でも欧米のメディアなどで、市場経済至上主義と重ねて風刺の対象とされることもある。パゾリーニの映画は置くとしても、トマス・マン『魔の山』や水林章『「カンディード」<戦争>を前にした青年』(みすず書房)、バーンスタイン『キャンディード』(幾つかの版による録音あり)などを、合わせて読んだり聴いたりすると、極めて単純なあらすじの小説でありながら、この作品の射程が現在までも視野に入ってくることに、戦慄する。
頭・心・体が強健になる 朝10分の気功術 (知的生きかた文庫)
本文中にこそっと(?)と書いてあるせいか、ノウハウが点在しているような印象。ちょっと著者の自説ぽいところはどうかと思う点があるが、それほどすごい労力を必要な気功法ではない。観念的なものは少ないので、レビューうんぬんよりも試してみた方がいいだろう。超(スーパー)というよりもインスタントな印象である。
忘れられない花のいろ 麻生久美子のペルシャ紀行 (P‐Vine BOOKs)
麻生さんのプライベートって全然公開されてないので、彼女が何を考えてロケしているのかなという好奇心から買いました。
スカーフを巻く麻生さん、透明感が引き立っててとても美しく愛らしかったです。
ファンからみたこの本の不満点は、
1、全体的に麻生さんの写真が少ない。
2、麻生さんの生の言葉を楽しみたかったのに、同行したライターの感想が多かったところ。
その他はとても良かったです。
ハンマーセッション! [DVD]
2008年4月から始まったTBS「土8」ドラマだったが、「ルーキーズ」は途中でリタイア、「ブラッディ・マンデイ」に至っては第1回を見た時点でついていけなくなり断念、それ以降は一回も見ていなかった。
だから今回も見るつもりはなかった。
だけど、第1回のあらすじをみて、「とりあえず一回くらい見てみるか」程度の気持ちで見始めた。
今思うとあの時あらすじを読んでおいてよかった。
そして、あの時見る判断をした自分にお礼を言いたいくらい、それくらい良いドラマだった。
第1級詐欺師蜂須賀悟郎(偽名)が、問題や悩みを抱える生徒に対して、理屈ではなく脳に直接たたきこんで教える「ハンマーセッション(衝撃的授業)」で解決したり諭したりする。
それを見るたびに、「自分が学生の時にこんな教師がいてくれたらな」「今の教育現場に必要なのはこんな人物なのかもしれない」と思わされた。
現実問題、絶対に蜂須賀のようなことは絶対にできない。
だが、その本質だけは忘れずにいることが、教育関係者をはじめとしたすべての人に必要なのだと思う。
放送期間中にこの枠のドラマは終了し、再びバラエティ枠に戻ることが発表された。
約2年半とあっという間の感もあるけれど、その最後がこの作品でよかった。
「ハンマーセッション」は視聴率以上に大切なことを教えてくれた。