Hot Wire
残念ながらこの2枚でトラピーズは大きな商業的成功を
おさめることなく解散してしまいます。
後にグレンが復帰して一時的に再結成されますが
他のメンバーとの軋轢があったのか長続きしなかったようです。
この2枚ではグレンに代わってメル・ギャレーが
リードボーカルとギターを担当。
彼のリフメイカー、ボーカリストとしての実力が
いかんなく発揮されてます。
曲によってはかつてのフリーあたりを彷彿させるものがあったりして
ファンキーなハードロックを堪能できます。
何より決定的な名曲「バック・ストリート・ラブ」が
収録されてるのはでかい。
竹を割ったように明快で迷いのないファンキーなロックンロールだ。
つくづくこのバンドが大きな成功を収めることができなかったのが
悔やまれます。メルもこのバンドを解散させたことを
晩年まで後悔してました。
今こそ再評価を!
You Are the Music..We're Just the Band
彼らの最高傑作でしょう。72年と言えば第2期ジェフベックグループのオレンジと同じ年。この2作品はSoulミュージックとロックの融合に成功した数少ない例ですね。
ジェフベックグループの方がアルバムとしてまとまってますし、ローズピアノの名手マックス ミドルトンの参加でより大人向けのレイドバック感がありますが、トリオ編成でロックのエッジを残したこちらも素晴らしい。
どなたか言われるとおり脳天気疾走ナンバーとSoulバラードのギャップが微妙ですが、このメンバーで続けていたらとんでもない傑作が生まれた可能性はあったと思います。惜しかった。