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Out of the Fierce Parade  カリフォルニア発のpost rockらへんの3人組みbandの1st album。
 リリースはオレゴン州のslowdanceから。

 とにかく耽美的で、綺麗なvo.のファルセットボイスに加えて流れるようなメロディとアレンジ、深く安定感のあるリズム隊と、1stとは思えない完成度の高い1枚です。
 アルバム全体通して1羽の鳥の生と死をコンセプトとしており、アートワークから曲の流れ、歌詞まで統一感が出ていて素敵な作品として成り立っています。

 プロデューサとして参加しているのがdeath cab for cutieのchris wallaということもあって、リバーブの効いた深い音響のアレンジが特に印象的。
 us indie rockだけでなくslow coreやemoらしい雰囲気もあって、アイルランド系音楽やイギリスpost rock勢と併せて聞いてみるのがイイと思います。

 dr.の方の御冥福をお祈り申し上げます。

BIUTIFUL ビューティフル [DVD] 映画「ジェイコブス・ラダー」と共通点が多い。
先に死んだ近親者に連れられて、この世に去るという構造が
そっくりだし、冒頭とエンディングのシーンがつながって
主人公の状況がはっきりするのも同じだ。

また天井に張り付いた人間の悪夢的ビジュアルも全く同じだ。
絶対にこの監督は「ジェイコブス・ラダー」を意識している。

しかし、全く救いの無いエピソードだらけの映画だが、
アリズムにこだわった、また絵画のような映像美がすばらしい、
ずしんと心に響く佳作である。

バベルの塔 発売は1986年。
ファミコン向けの完全オリジナル作品ですが、
パックマンやゼビウスで一世を風靡したナムコの勢いが、
まだ残っていた頃の作品です。

ジャンルとしてはアクションパズル。
L字型の石を積み重ねて、出口への鍵を手に入れ扉までの道を開く、
というのが基本的な流れです。
ステージは全64面で、1ステージは縦スクロールの2画面分。
広さを感じさせる空間の中、
時にビックリするくらい面白い動きを見せるL字型の石を操り、
敵をやっつけ、頭をひねって出口までの道をつけてゆく。
この作業はとても楽しいものでした。
8面ごとに訪れる壁画の間のシーンでは、
特定の操作コマンドを入力することで、隠された絵を発見します。
その8枚の壁画を順番通りに並べると空中庭園への道が開かれ、
めでたくそこに至ってゲームクリアー、というのが基本的な流れ。
かの名作「ドルアーガの塔」に一脈通じるものがありますね。

当時の大ヒット映画、インディ・ジョーンズをモチーフにした
雰囲気作りも高いレベルで成功しており、
古代の謎めいた雰囲気と、コミカルな楽しさが同居しています。
ステップを踏むような軽快なBGMは必聴のデキです。

そのデキのよさと裏腹に、リアルタイムでの評価はあまり高いものではありませんした。
ほぼ同時期にドラクエが登場し、ゲームの世界はRPG全盛の時代を迎えようとしていた頃。
パッと見に新味を感じさせないこの作品は、当時大して話題にもならず、
埋もれてしまった感があります。
しかし今も根強いファンを持っているのは、
そのオリジナリティに溢れ、かつ丁寧な作りがきちんと再評価された証でしょう。

この後、ゲームの世界は大容量化とRPG全盛の時代を迎えます。
コンパクトな中に発想をギッシリ詰め込んだアクションゲームを
得意としていたナムコにとってはいい時代とは言えず、
この後は黄金期の輝きを徐々に失ってゆきます。

この「バベルの塔」は、初期のナムコらしいセンス溢れた最後の一本だと思います。
いつまでも手元においておきたい作品。

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