Lost in Translation
マイブラのファンは必聴でしょう。映画のサントラには、似合わないサウンドだと思っていたがが、これがなかなか良い。映画の方は、日本にいる外国人の視点から見た、日本を舞台にした作品と言う意味で極めて興味深い映画でもある。サントラだけ聴いても十分楽しい作品だ。「はっぴいえんど」のはまり具合には、唖然とした。
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ソフィア・コッポラの作品って彼女独特のブルーな色調の映像と宣伝のうまさにつられて毎回観てしまう。が、途中で思う。あぁ彼女の作品は予告だけで私にはいいんだったと。短めに仕上がっているし、家でのんびりだらだら観たからよかったけれど。彼女がとったCMが見てみたい。程度でした。
ロスト・イン・トランスレーション [DVD]
「何も起こらない、何も変わらない映画」
この映画を見て、このような感想を持った人も多いのでしょうか。
ここでは新宿のパーク・ハイアットを舞台に、アイデンティティ危機に陥っている若い女性と中年男性が過ごした数日間が淡々と描かれています。公開当時は日本を舞台にした、ということで話題になりましたが、映画の本筋にとってはそれほど重要なことではありませんね。
初々しいスカーレット・ヨハンソンは文字通り、むちむち(笑)していて、哲学専攻という設定とは逆に、若い頃の健康的な焦燥感を良く表現しています。モラトリアム中年を演じるビル・マーレーは、まさに「はまり役」を見つけた感じ。ジム・ジャーミッシュ監督の新作でも 同様の役柄を演じているようですね。
パーク・ハイアットの窓に浮かぶ闇夜、酩酊の中で歌うMore Than This(ロキシー・ミュージック)、気詰まりな男女の間に横たわる無言の食卓、どこかで見た事がある風景が夢のなかにフラッシュバックしてくるようです。悪夢の様でもありますが、とろけるように甘い魅力も感じさせます。それは洗練と猥雑さが同居する東京に奇しくも、似ています。
しかし、悪夢にしろ甘い夢にしろ、夢には終わりがあります。何事も起きなかったかのように現実に回帰する二人。また日常の倦怠の中に帰っていくのか?所詮 迷いは迷いでしかなかったのか?
私にはそうではないように思えます。ラストシーン、新宿の雑踏のなかを歩きだす二人は、何かが起きて、何かが変わった人間の姿です。バックに流れる音楽(ジーザス&メリーチェイン)はどこか弱々しいが力強さも感じさせ、二人に起きた変化を暗示しています。
ここにあるのは、場所、年齢、国籍を問わず、世界のどこかでいつも、起きている物語、だと思います。この映画はそれを切り取り、鮮やかに焼き付けることに成功しています。
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売れっ子俳優ジョニー・マルコ。彼のホテルでのセレブの生活と、
別れた妻(?)との娘、クレオとの微妙な関係が淡々と描かれます。
どこがいいとか悪いとか頭で理解する映画ではなく「感じる」映画の類です。
そこにゆったりと流れる時間を、ただじっと見つめるような監督の視線を感じました。
いままでの作品よりも更に美しくやさしい光をたたえた映像。そして音楽。
特にプールのシーンは、あまりにも透きとおっていて、この世のものとは思えません。
退屈だと感じる人も多いと思いますが、これほど美しく心地よい退屈はありません。
自宅でDVDで観たら途中で寝てしまうかもしれませんが、それでいいと思える映像作品です。
その魅力を言葉で説明するのが本当に難しい作品ですが、
ただ一つだけはっきり言えるのは「エル・ファニングが完璧にかわいい!」
ロスト・イン・トランスレーション
iTunes Storeの"今週のシングル"で紹介されてたユーミンの"A HAPPY NEW YEAR"のカバーで知りました!
ベイ・シューの凛とした歌声を、ピアノ・トリオの奏でる美しいサウンドが更に引き立ててます。
聴いてるだけで、とても癒される、リラックスできるサウンド。
ジャズって、こんなに素敵な音楽だったんですね。