Little Feat 5CD ORIGINAL ALBUM SERIES BOX SET
1971年の1stから1975年の5thまでを集めたBOXセット。
同じ西海岸のイーグルスなどと比べて良さがわかりませんでしたが、ブルースなどのルーツミュージックを
聴いてからあらためて聴いてみると「良いなあ」と思えます。ほんとに渋いバンドです。
一説(S谷氏か)には、レッド・ツェッペリンのドラミングはリトルフィートの影響を受けているとか。
ボーカルにロバート・プラントを据えてギターリフを加えたらツェッペリンぽく聴こえる、かも。。。
スキン・イット・パック~ライヴ1977 [DVD]
以前に出ていた版を持っている身としては、買い替えようか迷うところだと思う。私もそう。結論は「両方とも持っていたほうがよい」
本編映像は、解像度が本作の方が格段に向上しているし、後述するが30分にも及ぶリハ映像が収められている点はこちらが上だが、旧版にあった「cold,cold,cold」がカットされているし、副音声のポール&ビルによる音声解説がない点が痛い。よって旧版も捨てがたいのだ。
では、旧版だけで満足かというと、新版のリハ映像が優れモノなのだ。ライティングや音量バランス、カメラ割などは当然粗く、完奏されていない曲もあるが、「fat man in the bathtub」は2バージョン収録されていたりする。本編でも演奏されていた「skin it back」ではローウェルのスライドギターが本編とは全然違うフレーズをガンガン弾いていてしびれてしまった。しかも、本編にはない「rock and roll doctor」が演奏されていたり、「willin'」では集中力が散漫なのか、あるいは何か機嫌が悪かったのか定かではないが、ローウェルがタバコを投げ捨てて帰って行ってしまう場面があったりと、興味が尽きない。
Rock and Roll Doctor: Lowell George : Guitarist, Songwriter, and Founder of Little Feat
これは、独創的なスライドギターをトレードマークとし、ユニークな楽曲を作りつづけ、リトル・フィートを創設した男、ローウェル・ジョージの伝記です。
内容は、ハリウッドで生まれ育った幼少期から、1979年、突然の心臓発作で他界した後、バンドのメンバーらによって「Down On The Farm」や「Hoy-Hoy!」がまとめられた頃までとなっています。
一読して最も印象づけられるのは、ローウェルは楽観主義者だったのだなぁ、ということです。後年、ローウェルは、ドラッグに、女に、そして過食へと急速に傾斜して行きました。その原因はどうも、弱さだけでなく、(ま、なんとかなるだろう)とでも言えそうな、根拠のない楽観主義的思考回路にあったのではないか。物語を読み進むにつれて、そのように思えるようになりました。
1960年代後半~70年代前半は、アメリカの若者たちにとって、決して平穏な時代ではありませんでした。世を悲観しがちな人々にとって、同様の不安を抱えた西海岸のミュージシャンにとって、そのようなパーソナリティをそなえたローウェルは、とても魅力的に見えたのだろうと想像できます。
しかし、ベトナム戦争も終わった70年代後半になると、新参者の楽観主義者が巷にあふれ始めます。これと並行するように、ローウェルのカリスマ性みたいなものも薄れ、次第に孤独に陥っていったのかもしれません。
物語中、家族やバンドのメンバーらだけでなく、そうした仲間たちの言葉を数多く引用されていますので、彼らの言葉から、ローウェルの内側の変化をのぞいてみるのも面白い読み方かもしれません。
また、著者は、アメリカ人以外の、また、若い読者にも若干ですが気を配ってくれていて、当時の世情や文化の変遷みたいなことにも言及してくれています。ですから、物語の背景を予備知識として持っていなくても、違和感や疎外感を感じないで読みすすめられると思います。
巻末には、ローウェルが関わった他アーティストの作品についての紹介が載っています。ファンにとっては、資料としても興味深いのではないでしょうか。
Rooster Rag
The Bandと共に1970年代の合衆国を代表するバンドのひとつであるLittle FeatのROUNDER移籍第1弾作。バンドの中心人物であり、ライ・クーダーやロリー・ギャラガーと肩を並べる程のスライドの名手でもあったローウェル・ジョージの急死を受け2度目の解散したバンドを、遺されたメンバーが中心となって1988年に再結成し、現在に至るまで精力的な活動を続けている彼らの2008年の企画盤『Join the Band』以来、新曲で構成された作品としては2003年の『Kickin' It at the Barn』以来、実に9年ぶりとなる完全新作。Grateful Deadの作詞家として知られるロバート・ハンターとのコラボ曲【2】【4】【7】【8】を含むオリジナル曲10曲に、ブルース古典【1】【12】を加えた全12曲。相変わらず自由奔放なビル・ペインのピアノは聴き逃しのないようお願いします。
Highwire Act Live in St Louis 2003 [DVD] [Import]
リージョンフリーでした。トータルランニングタイムが90分とあるんですが、実際は2時間を越える内容です。パッケージには7曲目あたりにVoices on the windがクレジットされていますが、実際には演奏されていません。ちょっと嘘の多いパッケージですね、、。演奏自体は、リラックスした雰囲気の中で行われ、気取りも気負いも全く感じさせない演奏です。観客も心得たもので、ビールを片手に、知っている曲ではいっしょに合唱し、ショーン・マーフィーが歌う時には、舞台のそばで握手を求めたりと、本当に楽しい時間を共有している様子がよくわかります。星1つ減らしたのは、カメラワークが、例えば各人のソロと少しリンクしてなかったり、フレッド・タケットがあんまり移ってなかったりとか、ささいな不満の積み重ねですが、ファンの人には十分すぎる内容です。ぜひ、購入をオススメします。