<東映オールスターキャンペーン>二百三高地 [DVD]
すみません、作品評価は既に他の方々が(旧発売版で)すばらしいレビューを
されていますので、「二百三高地」という映像作品が好きだ、という方には
興味深く聞いて頂けるのではないか、と思われる話を一点申し上げます。
本作品の中軸となる第九師団第七連隊の「古賀小隊」は実在のモデルが居た事を
ご存知でしょうか?
脚本担当の名ライター笠原和夫氏は、かなり仔細に事実の発掘やインタビューを
積み重ねた上で、本作を書かれた模様です。
私は中学時代を金沢で過ごしたのですが、二百三高地劇場公開〜TV版本放送の
1980〜81年当時、通っていた中学校の、ある定年間近の男性教諭が、
「米川二等卒のモデルは、俺のお祖父さんだ。俺の親父はその息子だった。」
「親父も叔母(つまりは妹さん)も本当に苦労して育った、と聞いている」
「親父は亡くなったが、叔母(つまりは妹さん)は高齢だが、まだまだ元気だ」
と授業中に話してくれたのを覚えています。
米川二等卒は劇中、戦死されますが、残された二人のお子様はがんばって元気で
成人された事実。
その事を知った上で映画&TV版を見ると、悲しい(勿論感動はしましたが)物語の中でも、
僅かながら、救われる思いがします。
また当時の劇場販売用パンフレットを見ると、日露戦争当時、(後に連合軍最高司令官となる)
マッカーサーが米陸軍少尉として金沢に居た、との事も書かれています。
日露戦争を描いた映像作品では、この「二百三高地」、新東宝の「明治天皇と日露大戦争」
は非常に優れた作品であると思います。
本作を未見の方は、今回の廉価版発売を機会に、ぜひ一度、ご覧になってはいかがでしょうか?
Belle~カネボウ・ヒット・ソングス
75年~88年のカネボウ・キャンペーンソングだけをギッシリ集めたステキな企画盤。
ブックレット裏には収録曲のシングル盤ジャケットをカラーで掲載し、歌詞カード中にも当時のイメージガールの名前とキャッチフレーズを表記するなど、痒いところに手が届く構成である。
単に懐かしのCMソング集というだけでなく、70~80年代ヒットソングのコンピレーション・アルバムとしても楽しめるし、当時隆盛だったTVの歌謡番組も思い出される所が良い。デジタル・リマスタリングにより音質も大変良くなっている。
郷ひろみ、松田聖子、吉川晃司など、今も現役で活躍している歌手もいれば、引退、解散などで音楽活動を休止したアーティストもあり、通して聴いていると懐かしさと共に、ちょっとした切なさがこみ上げてくる。
ともあれ現在、演歌以外は総て《 J-POPS 》という呼び名で一括りにされている日本の音楽シーンが、歌謡曲、フォーク、ニューミュージック、ロック、テクノなどと明確に色分けされていた時代のサウンドがバラエティ豊かに堪能できる1枚。これらカネボウのCMをリアルタイムで見ていた30代前後の人にはたまらないアルバムだろう。お薦めです!