検事失格
著者自身が繰り返し書いているが、たしかに言い訳の多い本である。
だが、言い訳をし続けなくては、とても書けないほど、この本の内容はあまりにも過激だ。
内容は若い人にも読んでもらえるように専門用語少なめ。
そしておそらくは当時の関係者にも読みやすいようにと、字も大きめに設定されている。
中学生レベルであれば、すんなりと読めるであろう。
結論から言えば、冤罪が完成する一歩手前でそこから逃れる機会に恵まれ
その機会によって検事という職を失う。
しかし、それは本人が望んだ事であり、まさに侍の切腹と共通している。
そして彼は最後に訴える。
「自己の良心に反する処分は、絶対にしてはならない」と。
そしてページを変えてさらに繰り返している。
彼は検事の良心を信じて、叫ぶ。
この叫びを受け止められないほど
検察庁がマシーンとなっていない事を切に願う。
検事を目指す若者は、ぜひこれを読み、覚悟の上で良心をもって挑んでもらいたい。
何も知らずに良心だけで飛び込むのは、地図無しで敵地に突っ込むようなものだ。
なお、この本の中にて市川氏は上司の
捜索差押許可状請求書の有印公文書偽造罪について告白している。
現在においておそらく時効が成立してしまっているであろうが
検察庁がこの件も無視するのか、今後の動きが気になるところである。
臓単―ギリシャ語・ラテン語 (語源から覚える解剖学英単語集 (内臓編))
私は医学とか臓器のことは全く知りません。
語源・語幹がこれほど詳しく解説されている英単語集もないと思うので、
純粋に英語を知るのに役立っています。
例えば、肺がlungなのは知っていますが、それが「軽い」に由来して、
同じ語源でlight「軽い」がある・・・こういったことがたくさん載っています。
もちろん、臓器のことも勉強できて一石二鳥です。
1見開きページ目に日本語と図、それに対応して2ページ目に英語という構成も
見やすくて良いです。
Float~空の彼方で~
最近の録音にしては音があまり良くない。
シンバルやヴォーカルがmp3やWMAなどで圧縮したみたいにザラついていた。
これがもしロック調の勢いのあるものだったらそんなにきにはならないが、
バラードということもあり余計に気なってしまった。
下山の思想 (幻冬舎新書)
「坂の上の坂」の藤原和博が1955年生で、五木寛之は1932年生であるので、23歳の開きがある。まだ坂を上ることが出来る熟年期の著者と80才を目前に完全に坂を下りつつある老年期の著者との年齢差が著作の内容に色濃く反映している。
下山するということに読者を気づかせてくれた著者の功績は大きい。なぜなら登山では多くの事故が登山中よりも下山時に起こるということ、さらなる成長を目指すよりもいかに安定な地盤に軟着陸させることができるかが問われていることが明らかにされたからだ。
その異味で、「坂の上の坂」は個人に対して書かれたものであるが、この著作は日本の行く末について示唆したものであることが、大きな違いとされる。
内容は下山するときには景色を眺めながら、安全に優雅に降りる、ということにつきる。
真実は怪しさの中に、としてトンデモ本の話は面白かった。
震災を第二の敗戦と記述している。たしかに高度成長期からバブルを迎えて絶頂期だった日本経済は、その後またたく間に負け戦を続けている。そのような中で今回の震災は原爆が落とされたようなとどめとして、日本の将来に暗くのしかかってくるだろう。原発事故の際の「安全」を繰り返す政府報道を誰も信用しなかったのも終戦間近の大本営発表に似ている。
pamS(裏スマ)
恋のせつなさがつまってるアルバム。
たぶん誰でも、過去や現在の自分に重ね合わせてしまう曲があるんじゃないでしょうか。
全体にながれる、胸がきゅぅっとするようなかんじに、浸ってしまいます。
数あるSMAPのアルバムのなかでも、イチ押しです。