虹の彼方 (集英社文庫)
流れるように読むことができます。主題は、エイジレスへの渇望でしょうか。作家の、それへの思いが、えぐるように、ここそこに描かれています。恋愛小説という以前に、主人公ではなく作家自身の、老いへの怖れと立ち向かい方の葛藤が、浮かび上がっています。作家が、それを企図したのであれば、それは成功しているように思います。「間に合ってよかった」「ふたりとも年齢不詳、エイジレスって感じ」これが、主題をつなぐキーワードではないでしょうか。
アルシャードff リプレイ 虹の彼方から (ログインテーブルトークRPGシリーズ)
東喜多、ジャンガリアン・キッド、ミハエル、エリザ・ベスの初出?リプレイ
あと、シナリオクラフトを使用したリプレイも入ってます。
シナリオよりも、このリプレイの魅力はキャラメイクとオープニングです。
キャラの楽しさは出色。
猫耳大司教、ねずみ大盗賊、幽霊ばあさん。プレイヤーの実力がとてもよく発揮されていると思います。
またオープニングも楽しい。
ミハエルに絡むバルキリー、仏壇から顔を出す幽霊喜多さん、酔っ払いトークが冴えるジャンガリアン。
お値段高めなので、ちょっと減点です。文庫で出してくれてればよかった。
虹の彼方に(下) 機動戦士ガンダムUC(10) (角川文庫)
可能性の獣、ユニコーン。ガンダムの主人公達は少年、そして少女。可能性を秘めた世代を比喩してのことと思う。この先、連邦は続くのだろうしシャアは本人の預かり知らぬところでシャア・コンテュニー・オペレーション
の果てにガイア・ギアで戦うリーダーとして祭り上げられていくことになる。ハサウェイ・ノアの不幸もこの次の時代で語られる物語だ。
かわいそうなマリーダも、入れ物だけのフル・フロンタルも邪な人間たちの企みが生んだ犠牲者なのかも知れない。今回のUCガンダムの少年と少女も宇宙世紀元年に始まる、「それ」を望む者と「それ」を拒んだ者たちの争い
から始まっている。連綿と歴史の彼方から続く争いと僅かな調和の時代。
最終巻のタイトルが「虹の彼方に」であるのは、中々辛辣だと思う。
なぜなら虹に辿りつくことは無いからだ。
だけど、ガンダムという物語の根底には、その虹の果てを目指したいと願う気持ちがある。彼らの父母の、そして祖父母の時代もそうだったろう。可能性の獣、ユニコーン。10年先、20年先の読者も結婚し親となる。みなさんの
子供たちも可能性の獣なのだ。
想いは四散していく。かつてのシャア・アズナブルの最期など誰も見てはいないのだ。それらしく語ってみせるフル・フロンタルのように真実は歪められてしまうことが多い。30年後の現在、かつて「機動戦士ガンダム」という物語は「こうであった」とその本質を高らかに書き上げた作品。
それが、「機動戦士ガンダムUC」の仕事であったと思う。
虹のかなた DVD-BOX 1
幼い少女が全てを失い、ある男に復讐する話。
大人になった姿を榎本加奈子が演じるが、その少女時代の子役が
ホントにかわいかった!!
「お前だけは絶対に許さない!!!」と、
怒った顔も愛らしかった(^o^)ノ
今後登場する、松田悟志さんにも注目!!!
機動戦士ガンダムUC (10) 虹の彼方に (下) (角川コミックス・エース 189-12)
長かった物語もついに最終巻…
個人的にはたいへん上手くまとまったのではないかと思う。
ラプラスの箱の正体……
がっかりするものではなく、寧ろこれ以上のものは無いと言える。
読者の年齢や思想によっても評価は分かれるかもしれない。
しかし、箱の正体は、政治的に破壊力を持つ十分な代物であろう。
最終巻では、Zガンダムのオマージュまでもが内包されており、
私個人的には、過去作品の断片を散りばめるよりはUC独自の伝説を
後世に残る形で著者の筆で紡ぎ出して欲しかったが、
さて、各読者にはそれぞれに心に残る一節はあったであろうか?
私には…あった。
具体的には書かないが、著者が世界をどう見ているか?
著者の人生観や世界観が現れている文章に感銘を受けた。
後にラプラス戦争と言われることになるこの物語……
宇宙世紀やジオン独立戦争、アースノイドとスペースノイドの確執…
これらをまとめて説明できる大統一理論たる作品になったと思う。
宇宙世紀の100年の節目に相応しい物語ではなかっただろうか…