若者のすべて【HDニューマスター版】 [DVD]
ヴィスコンティという監督さんは絢爛たるイタリアの美意識をもち、ヨーロッパ貴族文化に支えられた、精神性をもっていると思われるので、そういうバックグラウンドを踏まえて彼の作品を見ることは多いのだけど、彼の生きた思想的軌跡を知ると、共産主義に傾倒した時期があり、だから、この物語のように、田舎(イタリア南部)から出てきた貧しい若者たち(兄弟)が、一生懸命生きながらもその無邪気さゆえにしたたかな都会のからくりに足を取られて不幸な目にあっていく話の映画を作ったんだなーということが、わかる。
ものすごくうまくできていて、完璧で、この話のどこをどうすることも、できない。1960年制作であるけれども、まだ人類は今の社会のように、家族関係の不幸なども社会問題になるほど頻繁には経験していないと思うから、母親も盲目的に子供たちを愛するばかりで、冷静さをもって子供に対処することなど、このお母さんには無理な注文であったろう。きっと、こういうことも本当にあったかもしれないなー、と涙するばかりである。
私は、母親なので、もし、このお母さんでなく、自分だったら!ということを考えてみた・・・
まず、5人の息子の母親、の役は、大変な大変な、とんでもない大事業!である。なにしろ男の子というのは体力ばかりすごくて、傷つきやすいガラスのようなプライドと、純粋さ、性欲、さびしがり屋、というのが、男の子、である。そして、兄弟、とは、とてもきわどい関係である。家族であり兄弟愛はあるのだけれど、反面、ライバルであり、死ぬ時以外は助けない、くらい、敵同士、である面もあるのである。だから、本来女手一つで男の子5人を育てるのは、無理である。何かしらの男手、が本当は必要である。
長男を頼ってミラノに出てきたら、ちょうど長男は婚約者の家で婚約を祝っていた。そこで、お父さんの喪中なのに・・・!と大騒ぎして婚約者の家族ともめるのは、・・・無理もないのかもしれないけれど、このお母さんはおろかである。知らない土地、都会に来たのなら、そこにいる人となるべく仲良くなって、受け入れてもらい、何かの時には力になってもらわなければならない。そこで、賢い母となり、婚約者の家族とも仲良くなって少しでも尊敬を受けていれば、息子たちが大変な時、婚約者のお父さんが、男の立場で意見してくれることも、あったかもしれないのである。
息子たちに仕事がなくて、ボクシングを息子に勧めるのは、まったくよくないと思う。息子がどうしてもやりたいというなら、仕方ないが、あれは、打ちどころによっては廃人になってしまうような危険なスポーツなのである。その様な競技に自分のこどもを放り込もうとする親の気がしれない!大体、最初にボクサーになった次男をその世界に引っ張った男は、信用ならない男だったではないか!母として、息子の人を見る目に気を使わないのは、不注意である。
ナディアが初めてうちに来たとき、警察ときいて窓から逃げてしまったのを見て、どんな理由があるのかわからないけど、まあ、まともな女性じゃない、ということを冷静に息子たちにわからせることができないのも、母としておろかである・・・
というように・・・今の時代になってみれば、人間社会は様々な社会問題を経験・見聞しているので、なにもかもがあぶなっかしくて、この兄弟たちがとんでもない破目に取り込まれていった・・・ということが、わかるのである。でも、この当時、この人たちには、どうしようもなかったんだろうなー、と思う。
Here We Stand
下手をすれば1STを越えた?? 若干遊び心は薄れてきているけれども楽しい感じは盛りだくさん(笑)全体を通すとこちらの方が。
個人的には1STよりは聞くような感じがありありとある!
Psycho Jukebox
Jonの声、彼の作るメロディ、ちょっとひねくれた歌詞。
魅力的な曲が満載。
ソロアルバム制作中と知ってから、今か今かと待っていたアルバムだ。
ラジオでももっとオンエアしてもらいたい。
彼のCodeine Velvet Clubも好きだったけれど(Lou Hickeyが良かったし)、やはりロックに戻ってくれて、素直に嬉しい。彼のギターもよい。
フラテリス、と言えば、3.11後、ベーシストだったBarry Fratelliが来日し、石巻でボランティアをしてくれた。愛すべきサムライだ。
ドラマーだったMinceはJonのこのアルバムに参加している。
又何年かして、フラテリスとしてのアルバムを作ってくれる日が来ることも密かに期待している。
Costello Music
普段Rockabillyバッカ聴いてるケド『Flathead』を初めて聴いた時、も〜鳥肌モンで…
近年マレにミルって位に超お気に入りです…一聴の価値あり…全曲絶品です!って…
因みにUK盤は1曲多い13曲入りですよ…念の為に…