クラシック2002
とにかく豪華!!クラシックなのに始まりがボンドだから?ノリノリのまま1・2枚目とも初めから最後まで厭きさせません。CMや映画に使われた曲からオペラ、ユンディ・リのショパンに小澤征爾&ウィーン・フィルのニュー・イヤー・コンサートからの曲までクラシックなんでもあり!!って感じの一枚です。2001もあるみたいですが・・・今年2003も出るのかなぁ?どんな内容になるのか楽しみです。
ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第9番「クロイツェル」、第7番
技術的に日本人女性の中で図抜けているのは以前から評価されていた部分でしたが、私自身彼女の演奏大好きですが心のどこかで「技術先行型」という印象がありました。
本作は並々ならぬ決意の元、制作に望んだとあるので殊更肩に力の入った尖った演奏を想像していたのですが聴いてびっくり。全然諏訪内晶子が全面に出ていない。
20代中盤の作品に目立った「私が主役よ!」と云わんばかりの迫力と尖った技術とセンスがなせる角が旨く収まって、ピアノとの共演を楽しんでいる。
寧ろピアノが主役で私はピアノを引き立てるのが役目と伝えてくるような音に驚きました。
今までと印象を異にしますが一番聞きやすく素直に「いい演奏だ」と思える作品です。
批評を浴びているジャケットも私はレーベルの売り方ではなく彼女の拘りではないかと感じ単純に「お、格好良いな」といかにもクラッシックっぽい演出でなく気に入ってます。
彼女レベルの演奏家なら周囲の販売戦略に振り回されなくともどうにも気に入らなければ一悶着覚悟でレーベル移籍など問題ない筈です。
だからジャケットも諏訪内晶子の作品なのだと受け止めています。
エモーション
前回のベートーヴェン、ヴァイオリン・ソナタ7&9から4年。前のCDの帯には「全10曲への挑戦」と記されていたので、てっきりベートーヴェンと思っていたら、バルトーク、エネスコ、ファリャ、クライスラー、ドビュッシーの作品集である。バルトークやエネスコは好きな作曲家なので嬉しい誤算だった。
バルトークはルーマニア民族舞曲。図太い力強い音から、かすれて消えゆきそうになりながらも芯のある音まで使い分けるのが上手な彼女にはもってこいの小品である。奇妙でクールな曲調の(と個人的に思っている)エネスコのヴァイオリン・ソナタ第3番は、思わぬほど彼女のヴァイオリンにマッチしていると感じた。グイグイと曲に引きこまれ曲に没頭できた。定番と思われるファリャは意外なほど力強さを感じなかった。スペイン民謡組曲第2曲:ナナのたっぷりとした弾き具合が印象に残った。ドビュッシーの亜麻色の髪の乙女は絶品である。このヴァイオリンの音はいつまでも聞いていたいとも感じさせる。
先のNHKで放送されたブルッフは少し期待とはずれていて、最近あまりいい噂の聞かれなかった彼女だけに、もういい演奏が聴けなくなるのではないかと心配していたが、これだけの作品を出してもらえば今後もずっと聴いていきたい演奏家の一人として歓迎できる。また長く待たされるのかもしれないが、次回作も期待している。
Complete Best intermezzo
諏訪内明子さんのCDはほとんど持っています。
ただ、協奏曲のように演奏時間が長いと家で聴くしかありません。
車の運転中に聞きたいと購入しました。大体どの曲も10分程度。
夜道の静かなときに、タイヤの接地音と重なりいい「音」で聞けます。
クラッシックをBGM替わりに聞くと変に思われますが、全曲は演奏者ともよく聴いていますので、このような聞き方も楽しいと感じます。
弦のピアニシモを要求する人にはすすめられませんが・・・・・。