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海と毒薬 (新潮文庫)
戦争の末期、大学病院でおこったという白人捕虜の生体解剖事件を題材とし、良心とは?神とは?を問いかける。著者の初期長編であり、その後の著作に繋がるいくつかの題材が含まれている作品である。
事件の当時研究生だった主人公。彼は助からない患者をそれでもなんとかしようと努力を続ける医師でもあったが、死に行くものをどうすることもできない虚しさも感じている。その周囲では教室間の競争で手術をさせられ、その失敗も隠される患者がある。そんな中で捕虜の解剖が「戦場での手術の基礎データ」のため、と計画される。
描かれた大学病院の教室間での競争は、どこか「白い巨塔」に通ずるものがある。しかし、事件に参加した医師自身は、逆らえない上司の命令に従ったというのとは少し違う思いを持っている。主人公は「断れば断れたのだ」がもうどうでもいい、と承諾してしまう。もう一人の研究生は、自分には良心がないのでは、と思い続けている。
戦時中という異常な状況のせいなのか、人間の持つなにかがそうさせてしまうのか。病院から臨める海が題名にも取り上げられているが、深く暗い題材がその海にうねりただよっているようである。「成果という大義名分」や「医の倫理」といった医療にも深く関係した問題提起を含むので、医学系の職業に携わる、あるいは携わろうとする人には、是非一度読んでもらいたい本である。ちなみに著者は、自身が結核で何度も手術を受けるなど、患者としての経験の中から医療問題にも積極的に意見を述べている作家であったことも記しておきたい。
提起された問題があまりも深く暗いこと、複数の関係者の視点から描いた手記風の体裁をとっているので一つの中心が見えにくいことなどから、小説としては一つの結論にむかって凝縮していくことはなく、まとまりきっていないような感が残るかもしれない。 著者自身もこの題材をもう少しなんとかしたかったのではないだろうか、この作品のおよそ20年余り後に書かれた「悲しい歌」では、この作品の主人公の医師が再び登場する。著者も年齢を重ね、人生の体験をさらに踏まえて書かれた「悲しい歌」も、合わせて読むとよいと思う。
花井美里 shake!shake! [DVD]
乳揺れシーンあり、マッサージシーンではかなり揉まれ、やわらかさを堪能できます。シャワーシーンでも泡で乳セルフ揉みもあります。全編ほぼ水着シーンです。
最近では監督のひとりよがりで最悪作品連発でしたが、初期のレベルに戻ったので星5つ。
ジーキル博士とハイド氏 (新潮文庫)
昭和42年の訳なので、
こんなものなのかもしれませんが、
訳が不自然です。
しかし、内容が優れているために、
読んでいるうちに、下手な訳は気にならなくなります。
有名な話でストーリーもほぼ知っているにもかかわらず、
のめりこむように読んでしまいました。
それにしても、みんなよく知っている話だとはいうものの、
表紙裏の紹介文に、ストーリーの核心部分を、書くなっちゅうの。
まったくはじめて読む人もいるだろうに!!
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