暁の提督なんちゃんのフランキー部屋

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おすすめベスト10!
1.Holland Dog
2.IPAD
3.魔裟斗
4.藤崎竜
5.HOUSE OF ANNE
6.〜桜の記憶〜
7.真昼の決闘
8.パロディウスだ
9.プロイセン
10.成田離婚

エゾシカは森の幸―人・森・シカの共生  北海道の田舎に住んでいるとエゾシカが増えているのを実感する。そこら辺で見かける機会が増え、車でぶつかりそうになり(轢いたこともある)、庭の木は齧られ、etc. 農業被害もたいへんなものだとされている。
 人が明治になってオオカミを絶滅させたからこんなに増えてしまったというのは正しいのか?エゾシカの肉や皮を有効利用する方法を考え、狩猟を増やしていけばうまく共生していけるのか?そもそも害獣だととらえるのが正しいのか?
 平易な文章で、エゾシカの生態や明治以前と以降の増減や、近年の増加の実態、そして、どう利用しながらコントロールしていくのが望ましいかが提言されている。ただし、局所的にどう対処すれば良いか示されているわけではない。
 ひどく寒い大雪の冬でも来ない限り、大きく減少させるのは難しそうだ。これからも「被害」は続く。共生を目指すために、知ることから始めるには良い本だ。

好き好き大好き超愛してる。 (講談社文庫)  「愛は祈りだ。僕は祈る。僕の好きな人たちに皆そろって幸せになってほしい。それぞれの願いを叶えてほしい。」この書き出しで持ってかれてしまいました。最高。惜しみない愛、別れ、それからの出来事を描いた断片的なストーリー。イイです、舞城王太郎氏。絵も好きだし。

 何処が良いのか分からないし、何が良いとも説明できませんが、ただ良いと、好きであるという一番純粋な感覚が持てる作品でした。

「煙か土」でハマり、「暗闇」、「世界は密室」などを楽しく読み、「山ん中」や「阿修羅ガール」をちょっと気に入らなかった自分ですが、コレや「みんな元気」の方がさらに楽しめました。テーマは基本的に「愛」です。「これからいろいろあるだろうし、あるけれど、愛されて起こるいろいろだから、きっと大丈夫。」(「みんな元気」より)

 町田康氏と比較する向きがあるようですが、自分は町田氏の作品を殆ど受け付けないので、ちょっと違うような気もしました。

 「ドリルホールインマイブレイン」は、「好き好き大好き超愛してる」よりも落ちます。まずまずといったところでした。


ディスコ探偵水曜日〈上〉 (新潮文庫) 大傑作です。と同時に難解です。「九十九十九」を読んだ方で「難しい」という感想を持った方も多いと思いますが、あれは竹本健治氏の「匣〜」をモデルにJDCトリビュートという企画の下で清涼院流水氏の作風を踏襲、超越して書かれたミステリで、極上の娯楽小説です。なので「九十九十九」が難解だと感じた方には、この作品はお薦めできません。今作は「九十九十九」の100倍は難解だからです。最近の、特に「ドリル〜」からの舞城氏の作品と作品を貫く想像力は突飛で、W・バロウズにも通じる醜悪なもので、整然ではなく混沌としたものが多くありました。しかし今作ではその舞城氏の想像力が適度に抑制され「煙〜」「暗闇〜」「世界〜」「山ん中〜」にあった物語の「形」を見事構築しています。今回も舞城氏は普通の作家が何作かに分けて使うようなトリックを惜しみなく一作の中で使っています。島田荘司氏的な想像力を原形とした物理トリック。今回使われているトリックも今まで同様、馬鹿げていながら論理的です。けれど今作は今までの舞城作品と異なりトリックも謎も数が半端ではないです。パインハウスでの推理でも顕著ですが一つの謎に対して多面的な解釈がなされます。何度推理しても中々解決しない事件も「さすが」ですが舞台であるパインハウスという建造物を考えた舞城氏には舌を巻くばかり。更に作中で起こるほぼ全ての出来事に意味があります。伏線ばかりです。上巻で舞城氏は「時間と空間の壁は意志次第で超えられる」ことを証明しています。現実的でなく、あくまで小説的な意味で。その証明なしには下巻の話が成立しません。その証明の説得力は、かつて京極夏彦氏が「姑獲鳥の夏」で探偵、榎木津礼二郎の「他人の記憶が見える」能力について行った説明と同等か、それ以上のものです。今作はSFではありません。「FF8」と同様「ミステリ的な観点でSFを取り入れたミステリ」です。SFには今作ほどの謎もなければ論理性もないからです。やはり破格の作家。次回作にも期待します。
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