ロジェ・ワーグナー合唱曲集 (2) ジェリコの戦い~黒人霊歌集
黒人霊歌集として定番ともいえる『ロジェ・ワーグナー合唱曲集』の入手が困難になっているようです。それだけ、このジャンルを取り上げる合唱団が減ったことを意味しています。時代とともに愛される合唱曲は変化しますが、昭和40年代から50年代の混声合唱団や男声合唱団において、「黒人霊歌」はプログラム・ビルディングには欠かせないジャンルの一つでした。
特にロジェ・ワーグナーが指揮した彼の合唱団の演奏(LP)はお手本として繰り返し聴かれたものでした。数十年前、まだロジェ・ワーグナーが生きていて、彼の指揮で歌っているステージでのロジェ・ワーグナー合唱団の歌声は脳裏に焼きついています。
皆が愛したロジェ・ワーグナー合唱団の演奏の再現にこの楽譜は欠かせないものでした。もともと輸入ピースとしてバラ売りされていたものを、音楽之友社が1冊にまとめて出版したもので、それは貴重なものだと今でも思っています。
収録曲を邦題で記載します。ジェリコの戦い、ゆけモーゼ、時には母のない子のように、汝はそこに、逃れゆかん、誰も知らない私の悩み、深い河、揺れよ幌馬車の8曲です。
「黒人霊歌」というタイトルは具合が悪い、ということで近年ではスピリチュアルというジャンルでくくられることも多くなっています。その深みある合唱とこれらのジャンルが生まれた歴史的経緯を知れば、歌い継ぐべき音楽ジャンルの一つだと言う認識は現代でも通用すると思っています。入手が難しくなっていますが、再び廉価での発売を期待して・・・・。
ジェリコの戦い+2
コールマン・ホーキンス(Coleman Hawkins 1904年11月21日〜1969年5月19日)は、アメリカ合衆国ミズーリ州出身のジャズ・サックス奏者。アルバムは1962年のヴィレッジ・ゲイトのライブで邦題「ジェリコの戦い」コールマン・ホーキンスの後期の会心作。活動開始が1923年フレッチャー・ヘンダーソン楽団、この楽団にニューオリンズ出身のルイ・アームストロングが加入したことが転機となる。ジャズ・サックスという楽器をサッチモのコルネット風に演奏した最初の人といわれている。以後60年代までと足跡はひじょうに長く、サックス奏者に限らず多くのその後のミュージシャンに多大な影響を与えた。「ジェリコの戦い」は旧約聖書に登場する古代イスラエルのヨシュア(ジョシュア)がカナン人の都市ジェリコの侵略を歌ったものであるが、黒人霊歌となりジャズのスタンダード・ナンバーとなる。本来曲名だが「ジェリコの戦い」といったらこのアルバムの代名詞になってしまった。共演者はピアノのトミー・フラナガン、ベースのメイジャー・ホリー、ドラムがエディ・ロックと全体としての完成度が高く超有名盤となった。
(青木高見)
高貴なる葡萄酒を讃えて
学生バンドなどに所属する方々は、アンコンの選曲などにもってこいの曲です。
最後のトラックのシャンペンの中間部明けの(ポン)は定番!
疾走感あふれる金管アンサンブルの王道!!!!!!!!!!!
HAWKS!ALIVE!AT THE GATE/ジェリコの戦い+2
たくましい音色で最高のスゥイングを聴かせるテナー Coleman Hawkinks が、冒頭より「All the Things You Are」「ジェリコの戦い」「Mack The Knife」の名曲を連発する NYC は Village Gate における62年ライブ。ピアノは Tommy Flanaganだ。
1924年に Fletcher Henderson Orchestra に加入し頭角を現した Hawkins は、1930年代後半に Lester Young がソフト・トーンを活かした新しいテナースタイルを登場させるまで最も影響力あるテナー奏者として君臨したが、ジャズ横揺れの魅力をダイレクトに伝えるその「ホーキンス・スタイル」テナーは時を経るということがなく、いつ聴いても問答無用にスゥイングの楽しさがグイグイと伝わてきて素晴らしい。