男と女2
一聴してみて、おやっと思った。どうしてだろう、今ひとつ心に響かない。
前作「男と女」は、稲垣潤一が女性シンガーとデュエットする新機軸な逸品だった。
今回の選曲もどれも名曲揃い、パートナーに指名した女性シンガーたちも、如何にもアラフォー世代以降を意識したかのような懐かしくもバラエティに富んだ実力派ばかりだ。このラインナップを見るだけで、期待十分のハズだったのだが、、、。
やはり、1作目ほどには新鮮味を感じないのか、それとも、カヴァー・アルバム自体がさすがに食傷気味なのか。
殆どの楽曲がJazzyに、俗っぽく言えば大人の色気が香り立つムードで歌われているのだが、反面、オリジナルの煽情的でポップな感覚が消えてしまった。
「フレンズ」や「真夏の夜の夢」のけたたましくも魅惑的なイントロを愛する者からすると、かなりイメージが違うし、それが残念に思えてしまう曲が多い。
でも、その後何度か聴きこむうちに、これはこれで味わい深いと思えてきた。
年を重ねた森高千里とのしっとりとした情感溢れる「雨」、ハーモニーの相性が抜群の小林明子との「けんかをやめて」。
リズミカルでパンチの利いた中村あゆみとの「悲しみは雪のように」など、個人的にはオリジナルより好きだ。
森高はもちろん、寺田恵子や岡本真夜の歌声が久しぶりに聴けたのも良い。
噛めば噛むほど、聴けば聴くほどに味があるアルバムと言っていい。
ササノハ オトノハ~七夕夢一夜~ [DVD]
遊佐未森さんの音というとキーボードによる電子音の絶妙さが際立つところですが、
このDVDはオール生楽器音の少し大人のアコースティックアレンジです。
際立つ所はそのアレンジ&ミキシングの妙で、できればドルビーデジタル5.1chの
環境で再生すると、よりすばらしさが分かると思います。(ヘッドホンは×)
DVD自体はリニアPCMで5.1chではないんですが、とても音が重厚かつリズムカル
に広がるのには驚きです。(生音のみの演奏とはとても思えない)
演奏者のレベルの高さと歌声がとても心地よくメロディを奏でます♪
またフルで22曲も入っているため未森さんの持つ独特の3つの声
(中音、高音、ファルセット)をじっくり堪能出来ました。
また弾き語りもとても素敵です。クロもありますし
まちがいなくオススメします!
ハルモニオデオン
このアルバムの良いところはいろいろありますが、まず捨て曲がないこと。情景が次々と目に浮かぶような曲ばかりです。次に良質の楽曲が見事な順番で並んでおり、不思議、あるいは幻想的な雰囲気で統一されながら、ロック、バラード、アカペラとメリハリがつけられ、聞き飽きるということが全くありません。まるでアルバム全体がひとつの物語を成しているかのような完成度というべきです。そして、このような楽曲を雰囲気を損なわずに歌いきれるアーティストは日本において遊佐未森をおいて他にない、そのことがこのアルバム最大のウリではないでしょうか。歌詞カードに添えられた不思議な物語も味わいがあります。
個人的なお勧め曲はまず1、夕暮れ時の風景を歌う「叙情派ロック」の真骨頂です。次に4、ピアノをメインとしたバラードですが、満天の星が目に浮かぶような楽曲です。さらに8はドラムのリズムもよく、遠足に出かけたくなるような曲。そしてラス前の11曲は高原で爽やかな風に吹かれているような気分になります。
高校生の頃「空耳の丘」が品切れでこちらのアルバムを先に買ったのですが、結局このアルバムばかり聞いていました。
「癒し」などというありふれた言葉では表現できない、遊佐未森の不思議な世界を堪能できる1枚です。
Rondo Piccolo~ロンド・ピッコロ~scene from Language of Flowers [DVD]
91年発売のアルバム「モザイク」の組曲「Language of Flowers」をPV化したこの作品は何度見てもすばらしいもので、私はLD版を所有していましたが、DVD化を待った甲斐がありました。
特に白色のジャケット写真が好きです。
途中意味不明なパントマイムが始まったり、動きが止まったと思ったら「われこもう」で髪の毛をばっさり切った遊佐さんが登場したりと不思議ワールドいっぱいな作品です。
レコード会社も2度変わったのでDVDは無理だろうと思ったらやってくれました。ソニーさん、ありがとうございます。
Do-Re-Mimo the singles collection
Sony時代の集大成といっていいでしょうか。遊佐未森のシングルコレクションです。
いままで、SONY時代には2枚ベストアルバムがリリースされていましたが、
一部のシングル曲はアルバムに収録されておらず、ベスト盤に収録を望んでいたかたも
多いと思います。
この盤のポイントはやはり、シングルのみに収録のGraceと生活のプリンが収録されたこと
ですかね。あと東京の空の下のカップリングだった いつも同じ瞳 や初アルバム収録の
Oneの普通Ver.?(個人的には聴き比べていないのでよくわかりません)が収録されているのもうれしいです。
あと私は初回盤のデジパックを手にいれたのですが、初期の遊佐未森の世界をアレンジした写真が
多く使われており、思ったより凝ったつくりだなと思いました。
付属のブックレットにもう少し写真を多く載せてほしかった気もしますが、
過去のアルバムやグッズの写真などの記載もいい感じです。
すくなくとも今回のアルバムの企画者はよくわかっているな!という印象を受けました。
(遊佐未森=空耳の丘〜Hopeって思う方が大半だとおもうので)
個人的には、シングルのアルバム未収録のカップリング曲もすべて収録してほしかったのですが、
統一感などを考えるとこれはこれでよかったのかなというのが素直な感想です。
8月5日追記
Disc 2の収録曲が間違っていたみたいです。ソニーに送れば、交換してくれるみたいですが、
逆にレア音源でもあるので、私はそのままにしておきます。以下が詳細です。
1曲目「GRACE」、Disc 2 11曲目「ロカ」それぞれのイントロが長さでも確認できます。
不備ディスク:「GRACE」イントロ約40秒、「ロカ」イントロ約1分4秒 → 交換対象ディスクです
良品ディスク:「GRACE」イントロ約25秒、「ロカ」イントロ約4秒 → 交換の必要はありません