シベリア 廉価版
世界観も物語も内容、ボリュームもしっかりしていて久しぶりに『骨のあるアドベンチャーゲーム』をした!!といった感じです。
特に物語りは派手ではないけどジワジワ盛り上がっていく物語にはまってしまいました。
難度は
『難しい』
です。洋ゲーに慣れてる方にとっては普通かも。
自分は
『どうしてもここから先に進めない!!』
って時は…攻略サイトのお世話になりました。
バイオやサイレントのような『手軽に楽しめる』という感じではなく、
『じっくり楽しめるアドベンチャー』といった感じです。
『俺はゾンビやボスを倒したいんじゃなくて、じっくり謎を解き、ストーリーを楽しみたいんだ!!』って方にお勧め。
個人的には映画化希望です。
こういうのロードムービーって言うんですよね?
ヤクザと原発 福島第一潜入記
10万円で造血幹細胞を採取、という話を興味深く読んだ内科医です。これは骨髄バンクでもごく普通にやってる処置ですが、放射線被ばくに備えて前もってやったというのが前代未聞なのでしょう。単に取材したのではなく、著者自ら入院して実体験を書いている、というのは文字通り体を張ってます(汗)。さらに原発作業もやって、結構な量を被ばくしているみたいなのですが、著者の健康は大丈夫なのでしょうか。。。。
著者はクリスチャンの家系ということで、ディテールの描写にとことんこだわった文章は、ミース・ファン・デル・ローエの言葉を思い出させます。空疎な机上の空論を百回聞くよりも、現場で実際に起きている現実の姿を知ることができたのは非常に有益でした。これだけ迫力あるルポルタージュを書けるライターがいるのであれば、日本もまだまだ捨てたものではないのかも。原発事故の収束が「直ちに」出来るとはとても思えないので、今回の単発で終わらず続編も期待したいです。
それにしても、原子力という最先端(に見えていた)エネルギー技術が、実はヤクザ的地縁社会にぺったり依存していた、というのは目からウロコでした。アトム世代にはショックです。他の国の原発作業員はどうなってるんでしょうね。
顧客が熱狂するネット靴店 ザッポス伝説―アマゾンを震撼させたサービスはいかに生まれたか
本書「ザッポス伝説」は、原書である"Delivering Happiness"(オンライン靴店として、「創業10年で年商10億ドル」を達成し、全米1位となり、2009年にはアマゾンに12億ドル以上の評価額で、買収された「ザッポス」の創業者であり、CEOのトニー・シェイ著)を平易な文体で、読者にわかり易いように、訳されたものである。
監訳者である本荘修二氏の「あとがき」に記載があるが、トニー・シェイがツイッターで原書のことをつぶやいたのが、本書のきっかけだったという点には驚いた。
WOW!がキーワードであるが、それは本書を読めば、何故かは容易にわかる。
MBA的な経営と対極をなす「ザッポス」。
日本の古きよき「商い」の基本を彷彿させる。
カスターマーサービスを突き詰めると、口コミで広がり、「成功」と「お客様の幸せに加え、社員の幸せ」もかなえられるということか。
企業の経営者、マネジャーだけでなく、コミュニティ、組織に属している人には必読の書と言ってもいいだろう。
私自身は、あまりに「面白い」ので、あっという間に読んでしまった。
昨日(2010.12.8)、武道館にて開催された「ジョン・レノン スーパー・ライブ」で、オノ・ヨーコが言った言葉を思い出す。「一粒の石を海に落とすと、全世界の海に影響を及ぼす」と。
本書も”色々な”読者に大きな影響を及ぼすのではないだろうか。
HOUND -獣欲の買収者-
自分、数多くのエロゲをプレーしてきたと自負しておりますが、
つるみくさんのお作りになられたエロゲ郡は断トツにエロいですね。
もちろん、エロいという単語は最高の賛辞のつもりで使っております。
自分、ソフトさ〜くるクレージュさんの作品も大変評価しておりますが、
あっちの欠点は、個々の作品の発売間隔が短い代わりに、ヴォリュームが
少ないというのと、幅広い層に買ってもらおうとする下心のためか、
色々なジャンルに手を伸ばしており、個々の作品の当たり外れが多い。
一方で、つるみくさんは、主義・主張を曲げない一本気気質で
自分の好みのジャンルのみ作ってくれるという感じですかね。
市場に氾濫している萌えに食傷気味な方は、つるみくさん作品を
購入してみてはいかがでしょうか。