チェルノブイリの森―事故後20年の自然誌
ウクライナ系のアメリカ人である著者が、事故のあといてもたってもいられなくなって、
仕事を辞めて現地で取材した記録。
チェルノブイリが一大自然保護区となっていて、絶滅が危惧されたモンゴルノウマが移入されて増えているとか。
大方は、目に見える汚染など無いのだけれど、たまに見つかる汚染のひどい場所では、
木がひん曲がって生えたりしているらしい。この写真にはかなり驚く。
ヨハネ黙示録八章10−11節にあるニガヨモギの記述
第三の御使い ラッパを吹きしに
灯火のごとく燃える大いなる星
天より落ちきたり 川の
三分の一と水の源水との上に落ちたり
この星の名はニガヨモギという
水の三分の一はニガヨモギとなり
水の苦くなりしによりて
多くの人死にたり
がチェルノブイリ原発事故と関係づけられて当時騒がれたらしいが、実際の植物学はもう少し複雑。
どうもここにあるのはニガヨモギとは違う植物らしい。
チョルノブイリ アルテミシア・ウルガリス
ニガヨモギ(ポリン) アルテミシア・アブシンチウム(つやつやした繊毛あり)
著者はたまたま植物学者と一緒に現地を取材して回ったのでこのことを知った。
他にもいかに作られた話を人々が信じてしまうかという実例が紹介されている。
立ち入り禁止区域をオートバイで旅行して回ったといってホームページで写真を公開して話題になった女性の話。
著者が取材の過程で現地の人に聞いたところでは、旦那さんと二人で(あるいは現地ガイドも含めた団体旅行か)
車で回って所々で写真だけ撮っていったらしい。公開しているのはその時の写真。
一杯食わされた、というところだろうか。
えみるの赤いランドセル―亡き娘との恩愛の記
先日、風見しんごさんがえみるちゃんに贈る曲をリリースしたと聞いてこの本が気になり読んでみました。一頁目から涙が出て読書が得意でない私がなんと数時間で読破する程でした。私にも小学生の息子がいてどうしても親目線で見てしまい、しんごさんの気持ちを考えるととめどなく涙が溢れ悲しみが止まらなくなってしまいました。それにえみるちゃんは痛々しい交通事故に遭い、どんなに痛かったか苦しかったかそして無念だったか…想像するだけで胸が苦しくなる。交通事故は私たちと隣り合わせにある出来事であり誰が出会うかわかりません。この本を読んで、つくづく交通安全の大切さを噛み締めました。二度と悲劇が引き起こされないように日々気をつけなければと改めて思いました。この本は悲しい気持ちになるけれど、反対にえみるちゃんの一言一言が心に響きこれから生きていく上での原動力になると思います。少しでも気になったり、関心がある方はぜひ読んでみて下さい。読み終えた後、あたたかい優しい気持ちになれること間違いなしです。