宇宙から恐怖がやってくる! ~地球滅亡9つのシナリオ
最近読んだ中ではトップクラスに面白い本でした。面白いというのは実は失礼な話で、ユーモアに富んだタイトルとは似ても似つかない最新の宇宙科学、学説を一般人にも理解しやすいよう説明してくれるものです。おもしろおかしい内容では全くありません。タイムスパンを現行宇宙創世想定百数十億年前から太陽の死(新星)、ブラックホール、そして最後は宇宙の終焉まで兆年(の乗数?)単位で9つの滅亡シナリオに分類して、すなわち小惑星衝突、CME、超新星、γ線バースト、ブラックホール、異星人、太陽の死、銀河系破局、そして宇宙自体の死にわけてそれがどういう事態なのか、確率(太陽と宇宙の死の2つは確実に発生する訳ですが)含めて優しく、そして軽妙に解説してくれます。小惑星の確率が以外と高い(これもタイムスパンの問題です)ようですが、これは未来の技術が何とか回避できると期待して、銀河系や宇宙の存在や終焉に至ると、これはいずれは(こう表現できる時間軸ではないのですが)避けられない運命です。ただし、兆年(の乗数)の話とすると誰が何から回避するのか、どういうことになるのか、それすら分からない話ではありますが。
宇宙の話は最終的に「存在とはなにか」「人間の存在意義」(があるとすれば...)「無限の時間におけるわれわれの生命の位置付」(これもあるとすれば)という極めて深刻、絶望感のあるテーマに触れざるを得ません。それを理解しているからでしょう、著者のユーモア(真面目な本?からテレビ番組まで引用)とウイットに富む語り口が正直大きな救いになっています。このテーマを真剣に語られては読者の精神状態が持ちません。中には結構英文オヤジギャグに近いものもあり、これを翻訳するのは大変でしたでしょうねきっと、随所に訳者のご苦労のあとが偲ばれます。
生命は、宇宙のどこで生まれたのか(祥伝社新書229)
この広大な宇宙だけの話に留まらず、生命というものを根本から突き止めようとする内容のある書籍です。
生命の源をなすDNAやアミノ酸の話など非常に興味深い内容が分かり易く説明されていて、初心者でも読みやすくなっています。
第5章に書かれてある「地球外に生命は存在するか」という内容は特に興味が沸きました。私達の住むこの太陽系にももしかしたら違った生命が存在するかもしれません。
果てしない宇宙の中で一体どのような生命があるのか、またその生命がどのようにして生まれていくのか、興味が尽きない生命の謎に迫った本ですので、皆さんも読んでみて下さい。