うろしま物語 (F×COMICS)
エロチック・ファンタジーとのことですが、エロかどうかよりも「かなり変」です。
元来不条理マンガをお得意にされていた福山さんですから多少のことでは驚きませんが、『17』といい『臥夢螺館』といい、これといい、福山さんこんな作風だったかなぁ。
こういう町があったらと夢想することは誰でも一度ぐらいあるでしょうが、若いうちならともかく年取ってからですと、それこそ「浦島太郎」のようにケムリしか出ないということになりかねません。アー、クワバラくわばら。
臥夢螺館 上 KCデラックス
最近、福山さんの漫画が徐々に浸透している気がしますが、その決定打となるか。内容は好奇心旺盛な(天使)にとりつかれた人々の奇行と、その周囲の人々に降りかかる悪夢のような出来事。結構グロテスクな表現があり、特に平凡なOLがカッターで手錠を切り落とそうとする所などは寒気がします。とことん残酷です。あくまで日常を基本としているので妙なリアリティーを持つSFホラーに仕上がっていると思います。
この漫画は以前CD-ROM付で1巻のみ発売されたのですが今回改めて2巻に分けて再発されています。CD-ROM版をお持ちの方は今回の上巻と内容が重複しているので注意して下さい。どのみちCD-ROM版はもう出ないと思うので、読みたい人は今回の2冊を購入するしかありませんが....。
Genius Party<ジーニアス・パーティ> [DVD]
グレイト、素晴らしい。
僕はこれを観た後すぐにこれよりも良くなったbeyondも観たが、どちらも★5以上を付けたい素晴らしい作品(集)だと思います。
アート作品としての出来は5番目の『Limit Cycle』と6番目の『夢みる機械』が良い勝負。
前者は他のレビュアーさんからはえらく酷評を喰らってますが、説明がある分だけ後者よりも分かりやすい。
映像美では前者の方が上で、芸術性(曖昧な言葉ですが)としては後者の方が上だと思います。
個人的には赤ちゃんがわーわー喚いてる作品は観てて情けなくなってきます、どうしてだか。
特に気に入った作品は4番目の『ドアチャイム』と7番目の『BABY BLUE』、それと主題歌『genius party』ですね(笑)
ドアチャイムは多分映像的にもストーリー的にも優れたものとは言えないでしょう、ですが今の僕に一番ダイレクトに刺さりました、ナイス。
BABY BLUEは雰囲気と時折挿入されるコミカルさが気に入りました。
その他の作品も、ここでは特筆しませんが、とても高いクオリティに仕上がってるものばかりです。
惜しむらくはこの時代ではもはや低画質だということ・・・、