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菜の花の沖〈1〉 (文春文庫)
著者の後期の作品は、著者自身の思いいれが投影される度合いが大きくなってきているような感じがする。初期の作品に比べて、軽快感は薄れているが、その反面重量感が増していると思う。「菜の花の沖」は、幕末に生きた市井の人達を描いておりユニークな点であろう。今も函館にその名が残る高田屋嘉兵衛を通して、江戸時代の経済や市井の人たちの姿を描き出している。そして、見事な「日本人」の姿を現代人に伝えようとしたのではないかと思う。じっくりと時間をかけて読めば、江戸時代の人たち、私達の先祖と向き合えるはずである。必読とも感じられる名作だと思う。
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New Comer ゆるキャラ癒し系No.1アイドル誕生 沖ひとみ [DVD]
充実してます。
ジャケット写真より、ややほっそりしてて可愛いです。
本人の今後の作品が、これを超えられるか否か、逆に心配です。
プレステージに期待します。
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マルドゥック・スクランブル The 2nd Combustion 〔完全版〕 (ハヤカワ文庫JA)
全面大幅改稿による「完全版」の文庫第2巻。
電磁力と重力制御システムで空中を自由に泳ぐ鮫たちに守られた実験施設「楽園」や、フェイスマン博士、脳組織の一部を互換した人とイルカの義兄弟など、またまた新たなセンス・オブ・ワンダーが炸裂する。
後半の舞台はカジノになり、頭脳戦が繰り広げられる。
ただ、この世界の警察機構と司法システムが今一つふに落ちない。