Black Celebration
1986年発売の5枚目。2枚目あたりからどんどん渋くなってきたDMが、それまでのインダストリアル的な音楽性も消し、ひたすら荘厳かつ静謐な音楽性を追求した作品。でも、内から湧き上がる情念という感じは凄く感じます。これ以降は荒涼さと哲学性が増し、(自分的には)尚の事とっつきづらくなっていくDMですが、このアルバムは結構聴いていました。自分的には1曲目が実にゴシックダンス的、なおかつ緻密な音楽構成で好きです。でも、「A question of time」とか、何で聖歌隊が歌うような曲をシングルカットしたのか、未だによく分からないです。
サウンズ・オブ・ザ・ユニバース
デペッシュ・モードは来年(2010年)で結成30周年を迎える。
この「サウンズ・オブ・ザ・ユニバース」だが、結成29年目の、ヴェテランユニットによるものだとは、一般の方には信じられないのでは。それくらい瑞々しい。
マーティン、デイヴ、アンディのソウルは若いままなのだろう。「ア・ブロークン・フレーム」のすこやかさ、それに「プレイング・ジ・エンジェル」の力強さ、そういうものを兼ね備えた、完璧すぎるアルバム。私は近年のアルバムで、こんな感激をしたのは、レディオヘッド「イン・レインボウズ」、ジョン・フルシアンテ「エンピリアン」くらい。
一回聴いただけでは、どの曲がマーティンのもので、どれがデイヴの曲なのか、わからないだろう。マーティンとデイヴ、それにアンディの絆は、我々が思っている以上に堅いのでは。
あと3年少しで、デイヴも50になる。そんな年齢のことなど忘れさせてくれるほど、本作は素晴らしい。
日本盤には「オー・ウェル」が収まっている。これもなかなかいい。聴きたい方は是非日本盤を。ちなみにこれはマーティンとデイヴの共同作業で生まれたものらしい。
ユー・チューブで「ロング」を聴いてみた方もいるだろう。アルバムの流れで3曲目だが、やはりこの曲は、アルバム・トータルで聴かないと、良さが理解できないのでは。
欲を言えば、今度こそ来日して欲しい。デペッシュは新作アルバムの中からいっぱいライヴを演奏するのだから、来日が決まったらファンは大喜びだろう。
ツアー・オブ・ザ・ユニバース-ライヴ・イン・バルセロナ- [DVD]
文句なしです。バンドとして彼らは今が絶頂期ではないでしょうか。冒頭のIn Chainsなんか美しくて涙が出そう。 Personal JesusのあとはWaiting for the Night。美しい。彼らはViolaterがやはり特別なアルバムですね。 DMよ永遠なれ。
Devotional [VHS]
彼らが歩んできた道程を如実に結晶化した美意識で溢れんばかりの映像に多くの大衆たちは、圧倒されるに違いない。
僕たちは彼らとともに歩むことを許されたが、それは彼らの美意識を享受する責任をも併有する。ありがとうdepeche そしてこれからもenjoy the silence 言葉の要らない世界を表現化できる唯一無二の存在を多くの人々に