Gods & Generals [VHS] [Import]
あまり日本では知られていませんが、この映画は南北戦争3部作の第一部です。アメリカ南北戦争の開戦から、主人公のジャクソン将軍の死までを描いていおり、第二部のゲティスバーグで分からなかったチェンバレン大佐の人間関係がハッキリします。もちろんこの役はゲティズバーグと同じジェフ・ダニエルズが演じています。そして映画の見所はマナサスの戦いとフレデリックスバーグの戦いとチャンセラーズビルの戦いの戦闘シーンで、大量のエキストラを動員して凄い迫力があります。特にフレデリックバーグの戦いはメアリーズハイツが北軍の兵士の死体で埋るほど凄惨を極め、南軍の一方的な勝利で終わった戦いですが、映画に出てくる北軍の無謀な突撃には情けなくなります。いずれにしろこの映画は哲学的で宗教的な神に祈るシーンが出てくるのでゴッズ・アンド・ジェネラルズと名づけられたのでしょう。
最近海外では人気があるのかブルーレイまで発売されました。機会があれば今度視聴しようと思います。
この映画をまだ見ていない人は一度みてください。もしかしたら南北戦争をもっと詳しく知りたくなるかもしれません。
とは言っても日本語の字幕も吹き替えもないので、英語が理解できない人は、このDVDを見ても意味が分からないでしょう。
オリジナル・シングルズ A's & B's 1965-1971
ビートルズのアルバムのリマスターに伴って「当時の多くの人が耳にしたのはステレオ版ではなくモノ版だからモノ版を聴かなければ本当のビートルズを聴いたことにはならない」というのを売りにモノ版ボックス・セットが発売されて以後、ボブ・ディランらの作品も同様の論理で今まで無視されていたモノ版がCD化されるなど、ちょっとしたモノ版リイシュー・ブームだ。
その波がついにザ・バーズにまで及んで、今回初期のオリジナル・アルバム5作品がモノ版とステレオ版を1枚のCDに併録する形でリイシューされることとなった。それに伴って、彼らの全シングルAB面およびシングルとして出される予定だった作品をまとめたこの2枚組が日本独自企画として製作されたわけだが、この2枚組に含まれている作品も、後期(というか末期)の「市民ケイン」と「ファーザー・アロング」の2曲以外は全てモノ・ミックスとなっている。
したがって、曲自体はこれまでにボーナス・トラック等の形で聴くことが出来ていたものでも、それらは基本的にステレオ・ミックスだったので、そうした従来のボーナス・トラック付きCDを全て持っているという人にも、これは興味深いコンピレーションと言える。今回のモノ/ステレオ併録のリイシュー盤にはモノ版のボーナス・トラックが数曲ずつ収録されているので、それらも買う(もしくはすでに買った)という人にとっては重複するところもあるが、この2枚組には今回のリイシューに含まれていない『ロデオの恋人』以後の作品も含まれていたりするので、バーズが好きな人なら買っても決して損をした気分にはならないだろう。
音はかなりよく聴きやすい。全体的な傾向として、同時に発売されたオリジナル・アルバム5作品にも言えることだが、モノ版のほうが音に芯がある感じで、ステレオ版のような空間的広がりは感じられないがベースなどはステレオ版よりもブンブンうなって聞こえる。(ステレオ版では当時の技術的制約ゆえにベースが左だけドラムが右だけから聞こえるといった具合に各楽器が割り振られている―曲によって割りふりかたは異なるが―ので、相対的にベースなどの音は小さく聞こえることになる。ただし、その分「ゴーイン・バック」などではステレオ版のほうが漂うような幻想的な感じが増すことにもなるのだが。)
また、彼らが活躍した当時はシングルでヒットを飛ばすことが重要な意味を持っていたため、アルバムに収録されておらずシングルでしか出されなかった曲や、アルバム収録版とは異なるヴァージョンになっている曲なども多いので、それらをすべてまとめて聴けるこの2枚組は、その意味でもありがたい。
ただし、そのようなコンピレーションなので、彼らのキャリアを初期から末期まで網羅しているとはいえ、必ずしも「ベスト盤」ではなく、バーズを代表する名曲でも含まれていないものもあれば、普通なら「ベスト盤」に選ばれる可能性はまったくないような作品が入っていたりもする。それに、シングル版が必ずしもアルバム収録版よりも優れているとは限らない。アルバムでは長めの曲であってもシングル版ではラジオでかけてもらいやすいように3分程度に短くしてあったりするので、たとえばマッギンの名曲「栗毛の雌馬」などはアルバム版に慣れた耳には「無残」とも思えるようなものになっている。これからバーズを聴いてみようと思ってベスト盤を探している人はそれらの点に要注意。
それから、欲を言えば、同時期にリイシューされた5作品と同じ「紙ジャケ+Blu-spec」という形で出してほしかった。これだけ「プラスチック・ケース+通常CD」だ。もしかして近い将来「紙ジャケ+Blu-spec」でリイシューされたりしないか多少気になるところである。