奎章閣閣臣たちの日々 (下)
上巻のラストがラストでしたから、続きがとても気になり一気読みしました。個人的には、4巻の中で一番面白いと感じました。
原作を4巻まで読むと、ドラマのあのエピはここから拾ってたのか〜とわかり、楽しむことができますね。
今回ユニが妓生(キーセン)姿で登場し、ドラマではその姿を見ていなかったジェシンも目撃(笑)します。
ヤキモチいっぱいのソンジュンのリアクションがお約束で笑えます。
上巻では、とても嫌な奴と感じられたイ・ジョンム(ソンジュンの父)が、ユニの素晴らしさに触れるたび少しずつユニを認め心を開いていきます。
韓国ドラマではよく嫁と姑の確執が出てくるけれど、ユニとソンジュンのお母さんはいい関係が築けそうでよかった…
女性として生まれたばかりに才能があってもそれを活かせない時代背景と、それを不合理に思うけれどソンジュンの妻としても幸せになりたいというユニの葛藤が丁寧に描かれています。でもきっといつの日か王妃様の詩文サークルにユニも仲間入りして、羨望を一身に集めるのでしょうね。もちろんダウンも憧れるはず…。
一つだけ物足りなかったのが、ヨンハの奥様のこと。今回ご本人登場かなと期待していましたが、残念ながらヨンハの言葉を通してのみでしたね。
ヨンハが何を押してでも帰ると言った日は、いったい何があったのでしょう…もしかして跡継ぎのため?
もしかしたら、また続きがある?
欲望は限りなく、海のように…(笑)
成均館儒生たちの日々 (下)
上巻よりも、それぞれの恋愛感情が色濃くなりますが、同時に学生であることや、それぞれの苦悩もわかりやすく描かれており、次を読まないと眠れないようなテンポがあります。
子供に読ませるのに適切かという点で性描写があるのですが、これも判断が難しいところで、私はアリなんじゃないかと思います。もっと過激な欲求だけの小説や漫画があふれていますから、これだけ男らしく自制して苦悩する主人公はなかなかいないと思います。描写的にも、某ロマンス小説なら行為描写に何ページもわたるところをあっさり仕上げ、その代わり心情の描写が丁寧。そこが生々しく感じる所以だと思います。が、そこは青春小説。その後はさわやかで応援したくなるような展開でした。
何が面白かったかというと、主人公たちの錯綜する感情や関係ですね。
あとは、知りたいと思う気持ちとか、、、忘れてしまった遠い日々を思い出しました。
続編も、、とても楽しみです。