MFシリーズ/MFコンピレーション 熱血先生グラフィティ-学園ドラマ ミュージックファイル-
95年に同様の企画で「青春ドラマシリーズ ソングブック/これが青春だ」というオムニバスCDがキングレコードから発売されていたが、今回は主にコロムビア音源を中心とした学園ドラマの主題歌・挿入歌集。
キングの「青春ドラマシリーズ ソングブック」でのブックレットは各番組の紹介と歌詞の掲載データが少々のみだったが、この「熱血先生グラフィティ」は収録作品の放送リストや挿入歌の使用話数と挿入歌の使用回の言及など、より細かい部分を押さえたブックレットが充実している。音質もデジタル・リマスタリング作業によって過去のオムニバス盤より遥かに向上。
青春ドラマの主題歌集は手垢が付いた企画ではあるが、独自の工夫も見られる。
トラック7、9、12、13、22~24は初CD化の音源であり、懐かしドラマファンは勿論、中村雅俊ファンにとっても必聴盤であろう。
ただこのアルバム内の『熱中時代』『スクール★ウォーズ』の主題歌は急遽収録が決まったようで、ブックレットに放送リストも掲載されていないのが惜しい。
The Songs
中村雅俊を初めて知ったのは、われら青春という学園ドラマだった。当時、俺は、まだ小学生だったが…その後、俺たちの勲章、俺たちの旅、それからも青春学園ドラマは全てリアルタイムで観ていた世代だ。
背は高い、足は長い、そして役者なのにギターを弾いて唄う名曲ふれあい。子供心に憧れる理想の先生像だった。 そして中学生になった頃に友人と大阪厚生年金会館へコンサートも観にいった。 当時、少ない小遣いの中からレコードを買って、よく聴いていたんだが時代の変化もありレコードは、どこかへいってしまい長い間、聴いていなかったのだが久しぶりに妙に聴きたくなって、このアルバムを聴いた。 やっぱいいわ。青春なんだなぁ。
主演のドラマの主題歌は、ほとんど本人が唄っていた。懐かしく、そして一流のアーティストばかりの楽曲。いずみたく、小椋桂、吉田拓郎、松本隆、筒美京平、桑田佳祐、小田和正、一青窈など。それがレコード会社の中村雅俊に対する評価の高さを証明している。
ゆうひが丘の総理大臣 DVD-BOX1
40代の私たちが受験勉強や部活動にいそしむ中、「それ以外にも青春はある」とある種のあこがれを持って観ていた青春ドラマの決定版が、ようやくboxセットで発売されます。
まずオープニングの疾走感がいい。ピュアな歌詞も当時の中村雅俊の歌声にマッチしていてよかったですが、「俺たちシリーズ」や「太陽にほえろ!」を彷彿させるような映像がカッコよかった。
当時人気絶頂の少年チャンピオンに連載されていた原作とあまりに違う主人公なので、放映開始直後はかなり不安でしたが、いま思えば豪華な助演陣の演技も相まって、回を追うごとに感情移入していった自分を思い出します。
主人公の教師の性格はちゃらんぽらんで行き当たりばったり、決して優秀でも熱血でもありませんが、人と関わることだけはいたってまじめで熱心です。権威主義で受験一辺倒でない教師像は、今も昔も変わらぬ魅力があります。
ゆうひが丘の総理大臣 DVD-BOX 2
中村雅俊さんの青春物は何作かありますが、
やはり「青春ど真ん中!」とこの「ゆうひが丘の総理大臣」がベストと言えます。
京塚昌子、由美かおる、神田正輝、樹木希林、岡田奈々、篠ひろこ、
前田吟、名古屋章、由利徹、小松政夫、宍戸錠、井上純一、草川祐馬、
斉藤とも子、藤谷美和子、小川奈摘(ダウンタウン浜ちゃん奥様)他、
今では考えられない豪華で味のあるキャスト陣で、全40話というのは、
質、量共に現在では実現不可能でしょう。
20年以上経った今でも豪華で多彩なキャスト、ゲスト陣で
色褪せる事なく楽しめて、感動出来る傑作です。
中村雅俊が歌う主題歌「時代遅れの恋人たち」や番組の最後に流れる
「海を抱きしめて」も良い曲です。インベーダーやピンクレディーなど
当時(1979〜80年)ならではの時代背景も懐かしくも面白いです。
まだ観てない方は絶対に見て頂きたい学園ドラマの傑作です。
われら青春! Vol.1 [Blu-ray]
念願の『飛び出せ!青春』をブルーレイで手に入れ、一気に見て以来「やっぱりこっちも押さえとくか…。」という想いが日に日に強くなり、たまたまおサイフの方も余裕があったのをいいことに、同じ太陽学園が舞台で、スタッフや助演陣がほぼ同じ、この『われら青春!』も行ってみっか、ということになった。
オレは小4で本放映を見ているのだが記憶がほとんどなく、再放送も少なかったため、実に新鮮な気持ちで見ることができた。
見ていて強く感じたのは、同じ基本設定でも“何か新しいもの”を生み出そうというスタッフたちの心意気だ。
キャラ設定や筋の運びがやや古風な印象だとか、女生徒たちのルックスがどうもグッと来ないとか、そういった部分は気になったものの、安易な二番煎じに走ることなく、まるで香港コメディー映画のようにハイテンションな世界が展開し(教頭(穂積隆信)と塚本先生(柳生博)、このコンビのエスカレートぶりにも注目!)、なおかつしっかりと泣かせる要素も入れてくれている。
そして『青春とはなんだ』以来、このシリーズの重要な挿入歌である「貴様と俺」がBGMや応援歌として多用される一方、じっくり見ていると、この翌年始まる『俺たちの旅』につながるエッセンスもあったりして、これが日曜夜8時の日テレ青春学園ドラマシリーズの“結論”―結果として、ひとまずのシリーズ最終作となったが…―であるような印象も受ける。
DVDのマスターを流用したという画質はなかなか良好。音質は『飛び出せ!』のようにクリアではなく、“昔のドラマ”らしく、こもっている。音声カットは沖田先生のあだ名のみ。映像特典はなし。
それにしても、岡田プロデューサーの当初の構想通り、もし松田優作が主役の先生を演じていたら、果たしてどんな表情をみせ、どんなドラマに仕上がっていたか。想像しながらこの『われら青春!』を見るのも一興かもしれない。