AVE MARIA
ソプラノと言うと、ただの裏声と勘違いされている方も居ますが、声を骨格で響かせると言う、高度な技術が必要となります。
大変な訓練と努力をされたのでしょう。本田美奈子の声には、しっかりと芯があり、伸びやかでブレがありません。
高音域で、見事にソプラノの発声を、モノにしています。
このソプラノの発声法は、日本語で唄われる場合、言葉(歌詞)が、不明瞭になると言う欠点があるのですが、
彼女の場合、あえて、クラシックの唱法に囚われず、自然に唄うことで、この問題も解決しています。
こうした、試みは、まさにオリジナルで、本田美奈子にしか出来ない表現、
いや、本田美奈子だからこそ出来た表現として、高く評価されるべきです。
ほとんど一人で、クラシックの歴史を、塗り変えたと言っても、過言ではありません。
美しい歌声は、もちろん、その音楽性の高さも、本物です。
Harmonies Du Soir
チェロ奏者ウェルナー・トーマス=ミフネの出す甘い音色とオッフェンバックやフォーレの音楽がうまく溶け合って、魅力的なアルバムになっている。
ヴァイオリンで弾いても難しいサラサーテのザパテアードも、軽々と弾きこなしており、聴いていて非常に楽しい。