マディソン郡の橋
映画も小説も両方よい、というのはあまりないことです。物語の運びもスムース。フィクションにしてはよくできていて、まるでノンフィクションかと疑うほどです。(特に最後の手記の部分は)男性作家なのに女性の的を得た心理がよく描けており、主人公2人のせつない恋の行方を涙なしでは追えませんでした。映画を見てよかった、と思った方は、小説もきっとよかったと思えるはずです。
マディソン郡の橋
~マディソン郡の橋は単なる中年男女の不倫物語ではなく究極の純愛です。出会ってしまった、愛してしまった、家族を大切にするため、相手を尊重するために身が引き裂かれる思いをしながら別れ、その後も亡くなるまで二十年以上も想い続ける、そんな自分を愛する子供達にわかって欲しくて遺書で衝撃ともいえる告白をするフランチェスカは素敵な女性だと思います~~。そして出会いがないだけで、心の中にフランチェスカと似たような部分は誰でも多少は持っていると思いました。~
マディソン郡の橋 [DVD]
あの時、別の道を選んでいたら、どんな人生を歩んでいただろう。そんなふうに思い返すポイントが、一生のうちに何度かあると思う。『このストーリーのヒロインが、もしあの時家庭より恋を選んでいたら・・』バージョンの恋物語も見てみたい気がする。
マディソン郡の橋【字幕版】 [VHS]
映画を見て、ラスト20分は涙が止まりませんでした。
アメリカ・アラバマ州に住む普通の農家の主婦。
100年も畑をつづけてきた家で、実直な夫と、18歳、16歳の男女の子を
育てています。
めったに外出がない家族ですが、牛の品評会に4日間夫と子供が出かけます。
その時、ワシントンから風景写真家(クリント・イーストウッド)が
屋根のあるマディソン郡の橋を写しに来ました。
道案内をした主婦は、写真家のまじめで控えめな態度に、だんだん仲良くなっていきます。
二人がだんだん男女の仲になっていく。しかも、大変美しく。
「不倫」などみじんも感じさせない二人のラブシーンが、よく描けています。
でも、写真家の滞在は、家族が帰ってくるまでの4日間しかありません。
その4日間の間に、二人は深く愛し合うようになります。
駆け落ちを誘う男。
でも、もし駆け落ちしたら、実直な夫は理由を理解できず、立ち直れない。
思春期の娘は、どういう影響をうけるだろうか。
そして、家族を捨てたことで、かえって駆け落ちを誘った愛する写真家を、主婦は
憎むようにならないだろうか。
主婦は恋と家族への愛の間で、思い悩みます。
最後の日。写真家は、ずぶぬれの雨の中を、主婦を待っていました。
ここから先は、映画でお楽しみいただきたいのです。
最高のラストです。
主婦の遺書を見た、子供(もう40代)が、人生をまっすぐに生きだします。
「人生は美しい。幸せに、私の子供たち。」という遺書のラストが、
人生と愛の深さを語ります。
星10個の映画です。