天才 柳沢教授の生活(30) (モーニングKC)
柳沢教授の深い話。ただの堅物、変人ではなく
中身は普通の人間で、感情を外に出す術がない。
普通は、大小ひっくるめて悲しいと表現するが、
柳沢教授は正しく整理できていない感情を悲しいと
表現しない。
柳沢教授を身近に感じた話でした。
戦う留学生。幸せにどっぷり浸かる罪悪感から
逃げ出すために、再び戦いを選択する。
決定的に幸せに決別するため、バンドメンバーに
活を入れてもらう。
しかし、柳沢教授はタダでは返さない。
ちゃんと成果を残して帰ってこいと。教授が一番厳しいですね。
恐怖の則子登場。
教授に負けず劣らず損な性格。旦那が理解者で
本当によかった。則子の突然の行動も、旦那のため。
そう言えばいいのに、素直に言わない。
回り道してちゃんとたどり着いてよかったです。
数寄です! 2 (愛蔵版コミックス)
経済状況の変化により住まいを変え、つつましい生活をおくるようになる作者。
しかしそこで、悲哀ではなく生活を見直す愉しみを得る。
自分が内側から新しくなっていくような充実感が伝わってくる。
(仕事以外では)生活者としての背骨を持たぬ日々を送っていたが、家を持つ為に無駄を排除した結果、手に入った精神の自由さと人生の礎。
1巻の頼りなく覚束ない足取りを振り返ると、確実に数寄者へ近付いている事に気付いて驚いた。
加えて、家を建てるにつき実現したいと夢想する、個人的原風景の章。
家を建てるという事は、物理的作業と共に人間の内面と向き合う精神的過程の両面で成り立っている事に気付かされる。
この本では、出来事を記す以上に精神的側面や在りようをつぶさに描いているが、そこに重要なテーマの「数寄」が関わってくる所が特別だ。
そしてそれは絵に描いた餅の「数寄」でなく、作者の実感として得た「数寄」を描いている所が素晴らしい。
エッセイコミックは作者の日常を楽しむジャンルであり、創作物ほど作者の美意識が行き届いて無いものと考えていた。
確かに作者の弱々しいヘタレぶりにイラッとした読者もいたようだし、生身の自分を晒されると甘えかかられたように感じてスッキリしない気もする。
だが2巻まで読み進めて、やはりこれは紛れもなく山下和美作品であると感じた。
作者の生活者としてのメンタリティが、平凡な一般人レベルから始まることによって、読者も共にその変化に巻き込まれてゆく。
数寄家を所有するに相応しい姿へと徐々に変わってゆく作者にエールを送りつつ、読者自身の認識も変わってゆく仕立て。
まさしく「柳沢教授」の手法ではないか。
まんまとノセられていた事に気付き、膝を打った。
流石、山下和美!
天才 柳沢教授の生活(31) (モーニングKC)
このシリーズに求めるべきクオリティにはぎりぎり達していると思う。
その意味では最高点でいい。以下は最近の作品との比較で。
たまたまではあるが若干キャラクターの設定に頼り切った筋立てが続いてしまったか。
編集者、世間知らずな富豪の妻、職人気質の名医。。。
どれもかなりステレオタイプなキャラクターになっている。
それは短編読み切りなので不可避なこともあるのだけれど。
ただ、それにしても教授自身の描き方が、ずいぶんと型にはまった、原点回帰しているような感じがする。
もう少し教授はこのところ変化、思い切って言えば「成長」してきていたように思うが。。。
人はそんなに変わらないということか。でも、そうなのかなぁ。
ファイナルファンタジー 8 ― オリジナル・サウンドトラック
私は限定版(内容に変わりないです)を買いましたがホントに買って良かったです!自分が知っているサントラの中で1番です。ディスク4枚組みでボリューム満点、嫌いな曲を探す方が困難な出来です(^_^;)聞いた事無い方も一度は聞く価値有りだと思いますよ!
FINAL FANTASY VIII ORIGINAL SOUNDTRACK
8はゲーム中ストーリーやシステムは好きでは無かったけれど、曲だけはいいな〜と思っていました。ゲームの出来はイマイチなのだが、曲が良いので、評価が高かったのだと思う。 気に入った曲は何曲かあるが、ほとんどはラスト(特にディスク3)の方の曲である。(アイズオンミー)はゲーム中流れて来る状況は合ってない気がする。のでサントラだけで聴くとこの曲の良さがわかってくる。