Curtis Fuller (カーティス・フラー) If I Were A Bell
カーティス・フラーの実力はかなりのものだと常々思っています。ハード・バップ時代にその絶頂期を迎え多くのレコード・セッションに参加していることでもある程度の判断は出来ると思います。しかしながら、トロンボーン奏者としては同時期に存在した巨人、JJジョンソンとの比較もあり、その後塵を拝した格好となったため正当な評価を得ていたかどうか疑問も残ります。さて、カーティス・フラーのベスト・アルバムは?と問われれば多くのジャズ・ファンはSAVOYレーベルの「Blues-Ette 」をあげるのではないだろうか。SAVOY盤は1959年5月の録音。そして、その翌年に録音されたのがここにアップしました「Boss of the Soul-Stream Trombone」というアルバムです。このレコードはWARWICKというマイナー・レーベルから出され、お決まりの廃番となり市場から消えたのでした。1970年代にジャズ・ブームが起こり、このレコードもタイトルを変えてTCBレーベルから再発売され日本にも輸入盤として入荷、ジャズ・レコード専門店に置かれていました。そんな肩身の狭い?レコードですが、中身の演奏は素晴らしく、フラーの代表作の1つに数えてもよいかと確信しています。アルバムはユセフ・ラティーフやフレディ・ハーバードとの3管編成の演奏がメインですが、ワン・フォーンでやったこの「If I Were A Bell」はフラーのテクニックとイマジネーション、あるいは茶目っ気たっぷりのアドリブなど申し分ない出来と言えるでしょう。
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