ワルキューレワールド カラー設定イラスト画集「LEGEND」
私には未見の絵が多くて面白かった画集でした。『ワルキューレの伝説』はゲーム中の主なイメージのみで、個人的にはおまけって感じです。
収録されている内容については既に他の方が書いておりますので、私は敢えて『収録されていない内容』を挙げてみます。ファミコン版初代『冒険・時の鍵伝説』関連は一切収録されていません。アーケード版『伝説』細かい設定資料、パッケージイラスト、小説版、PCエンジン版の資料、ゲーメストのムック・ギャルズアイランドやグッズに使われた絵、CD特典冊子に掲載されていた絵などなど。キリがないのでこの辺で……。PCエンジン版のみに登場するブラックワルキューレは降誕のドゥンケルの元ネタと思われるのでまた絵が見たかったですね。オーケストラCDに収録されていた冊子のイラストや、小説版の挿絵も素晴らしいのですが、今は入手困難。そこらへん収録されていないのが個人的に残念でしたが、まあ仕方ないのでしょう。ワルキューレシリーズの積み重ねられた歴史の全てを収録しようとしたら、倍以上の厚さになってしまいますからね。
サンドラが可愛いから星5つあげちゃう(笑)
ワルキューレの冒険
アクションロールプレイングゲーム。
マップ上に宿屋、ショップが点在するので、
そこで体力を回復したり、武器を買い換えたりします。
ちなみにこの作品、クリアのためのヒントは全く与えられません。
途中まではノーヒントで何とかなるんですが、
中盤以降は大変つらくなります。
クリアを目指すなら攻略本が必要です。
ちなみに私はワルキューレの仕草がかわいいので、
この作品が大好きです。
ワルキューレの栄光 2 (BLADE COMICS)
独立した一本のマンガとしての完成度は正直、ほぼオリジナルストーリーだった、
「降誕」よりもかなり落ちます。どう見てもページ数が足りず、ダイジェストになって
しまっているので。
ただ、冨士氏のあとがきを読み、20年以上のシリーズの流れを想うと、「このコミック
に出会えてよかった…」と思わずにいられません。86年に「死を恐れた男」とだけ
記された者の物語が、ここにあります。
*発売後1ヶ月でコレクター価格になっているのは残念ですね(ほぼ倍額)。
一部、台詞の不備もあるようですし、出版社は早く再販して適正価格で手軽に
買えるようにして欲しいものです。
以下に私の知る範囲で、冨士氏とワルキューレシリーズの関わりをまとめてみます。
●1986年 「ワルキューレの冒険・FC版」
…時の鍵伝説(サンドラ、タッタ、コアクマン、ズールなどのレギュラー陣&ゾウナ登場)
ゲーム自体はナムコの女性プランナーを中心に製作された
冨士氏は当時別部署で、パッケージやマニュアルなど販促イラストのみを担当
●1989年 「ワルキューレの伝説・アーケード版」
…黄金の種伝説(大女神さま、4精霊&カムーズ初登場)
冨士氏はこの作品からスタッフとして、イメージボード・キャラクターイラストを担当
●1990年 「ワルキューレの伝説・PCエンジン版」
…(アーケード版没案のひとつ、ブラックワルキューレ初登場)
●1992年 「サンドラの大冒険」(SFC)
…冒険&伝説に出演したサンドラが、クリノ・サンドラとして確立する
(ニコル族など設定補強)
冨士氏はフリーとなり、イメージボード・キャラクターイラストを担当
●1996年 「ローザの冒険」(Win3.1/95)
…パソコンのデジタルコミック(ヴィオレット初登場・天上界の設定補強)
冨士氏はストーリー原案&キャラクターデザインを担当
●1996年 「ワルキューレの謎」(コミック・エッセイ)
…アスペクト刊「ローザの冒険ファンブック」に収録された冨士氏の
「同シリーズに対するナムコへの問いかけ&独自の仮説マンガ」
おそらく、この時の問いかけがコミック「降誕」につながったと思われる
●1998年 「ワルキューレの冒険・PSアレンジ版」
…(エンリケ族など設定補強)
冨士氏はイメージボード・キャラクターイラストを担当
●2005年 「ワルキューレの降誕」(コミック)
主に天上界とブラックワルキューレに関する冨士氏の解釈をオリジナルコミック化
●2007年 「ワルキューレの栄光」(コミック)
冨士氏解釈の「降誕」をベースに、「サンドラの大冒険」と「冒険・PSアレンジ版」
のサイドストーリーをコミック化
ちなみにイベント発生順は
「降誕」、「サンドラ」、「冒険」、「伝説」
となり、「ローザ」は冨士氏自身が「謎」の中で不明であると言及しています。
また、「レジェンド」なるカラー設定画集によれば、「冒険」「伝説」に次ぐ3つめの
企画が、かつて予定されていたらしい。現況は不明…
ワルキューレの降誕 (1) (BLADE COMICS)
ナムコの人気ゲーム「ワルキューレ」シリーズのキャラデザインを
担当した冨士宏氏自らによる全くの新作。
ありがちな「昔からのファンへの媚び」みたいなものは少しもなく、
自分の好きなものを心をこめて描いた、というのが伝わってくる漫画
となっています。
天上界と人間界の相容れない隔たりやシビアな戦争の現実、サンドラ族の
地に根付いた暮らしぶりなどリアルに伝わってくるものが非常に
大きかったです(おまけのラフスケッチもディテールに凝っていて素晴らしい)。
下手な小説よりもよほど深く浸れる世界観が広がっています。
神話や中世の時代が好きな方は勿論、それ以外の方にも読んで欲しい漫画です。