Treasure
非常に振れ幅の大きいアーティスト。良くも悪くも。でも、先のアーカイヴシリーズで一度ばら売りしたのをまたボックスに入れて売ったり、お高いブルーレイをやたらプッシュしたりと最近は悪い方向にしか振っていないように思っていました。ル・ノイズも悪くはないけど、決して良くはないでしょう。いくらなんでも。大体新譜が輸入国内盤なんてはなっから日本のレコード会社もさじを投げた感じ。グリーンデイルで終わったかなとも思った。
で、今回もやっぱりのアーカイヴもの。なんかTシャツ付きのやつもあるらしく、もう、わけがわからない。さらに、国内盤は輸入国内盤で、あっちゃーと思い、即、輸入盤でお義理で買うことにした。腐ってもヤングである。スルーはできなかった。
が、聴いてびっくり。これは良い。録音時期がどうのこうのではなく、アーカイヴものか新譜とかではなく、曲良し、ヤングのボーカル良し、バンドの演奏良しである。
ロックっぽい感じではなく、反戦云々でもなく、アコースティックなやたら落ち着いた腰の据わったヤングである。最近の「発表作」では群を抜いていること間違いなしである。国内盤にしとけば良かったと若干の後悔もあるが、ポールのアーカイブで懐事情も厳しいのでこれで良しとした。それに、ハッキリ言って、確かに良いけど、この音楽を聴いて世の中が変わったなんてとこまではいかないからね。
ロック歴40年のおっさんの耳に間違いはないと確信してのレビューですよ。ホントにこれはいいです。
Weld
デビューした時の先入観が災いしてこの人は、どちらかといえばウエストコースト系でもないけれどふんわりした雰囲気の方だと思っておりましたが、長いお付き合い(もちろん会ったことはありませんが)のうちにこの方が一番ロックっぽい、パンクっぽいお方だと感じるようになり、どちらかといえばロック衰退の当時の状況に「若者よ!もっとしっかりせい」と起爆剤のように出てきたスーパーアルバムです。ロック人間の奏でるサウンドがロックであるという見本みたいな音です。これが出た当時はこれしか聞けなかった記憶があります。他の音が色あせて聞こえてきました。この時の演奏がレーザーディスクで出ておりましたがDVDは未だのようです。これは映像も見なければなりません。血を流しながら演奏する鬼気迫るニールヤングを是非とも。これがロックだという歴史に残る名盤です。