リクエストライヴ・アルバム~The ゲネプロ~「音帰し」
「長い歳月、自分の楽曲を愛し続けて下さっている多くの人達に〈恩返し〉をしたい…」
『音帰し』
いかにもチンペイさんらしいですね。
リクエスト総数4600通、楽曲数は266曲。
選ばれた13曲は単に上位13曲ではなく、14位の『愛』など熱い想いのこもったリクエストにチンペイさんが共鳴された楽曲も選曲されています。
9・10位の楽曲は選曲されていませんが、どの楽曲がランク・インしたのでしょうか。
こういう「リクエスト・ベスト」はよくある企画ですが、そこはチンペイさん、人並みではありません。
リクエスト応募したファン100名を招待し、スタジオでライヴ録音するというもの。
更に、通常のライヴ録音ではなく「一発勝負(!)のスタジオ録音」形式で(故に「ゲネプロ」)、MCや拍手歓声は録音されていません。
ライヴ盤でもスタジオ録音盤でもない、独特の雰囲気と緊張感が伝わってきます。
「アリスの3人で」との圧倒的なリクエストに答えて『明日への讃歌』で、一曲だけの復活。
この『明日への讃歌』だけは、どよめきや興奮を伝えるべく拍手・歓声、3人のMCも完全収録されています。
この贅沢感を是非どうぞ。
ライナー・ノーツには、毎度お馴染みの竹中平蔵・角田信朗両氏と、ジャケット・イラストを担当された原哲夫氏が想いを寄せていらっしゃいます。
ゴールデン・ベスト
アリスといえば私が中高生のころにヒット曲を連発していた。そして、ファンだということを公言するのはちょっと恥ずかしいことで、テクノポップとかが好きだと言っていたほうがおしゃれというか洗練されたセンスを持っているとされる雰囲気があった。
聞きなおしてみて、フォーク、さらには演歌に通じる曲調をまざまざと感じたのも事実である。が、それのどこが悪い?フランス人がシャンソンを歌い、アメリカ人がカントリーを歌い、黒人がジャズを奏で、日本人が演歌を歌う。ごく自然なことではないか。
とにかく、ジャンルを超えて、名曲ぞろいであることに異論を呈するのは難しい。
TELEPHONE
アリスの矢沢透さんがプロデュースした、Pop路線だったころの中期Bow Wowの名作です。
初期のBow Wow、Signal Fireや、後期のWarning From Stardustなどは比較的早くCDで再発されましたが、中期の一連の作品はなかなか再発されず、本当にお待ちかねの1枚です。
メロディーは全体にPop路線ですが、恭司さんのguitarは素晴らしいの一言。Lonesome WayやCarnivalでのソロは圧巻です。「HardなBow Wowは好きだけど、この頃のはちょっと・・・」という方でも騙されたと思って是非一度聴いてみてください。
因みに曲目は以下の通りです。
1.HOT ROD TORNADO
2.GOOD TIME'S R&R
3.LULLABY OF JENNY
4.CARNIVAL
5.KEEP ON ROCKIN'
6.LONESOME WAY
7.ROLLING NIGHT
8.TOMORROW IN YOUR LIFE
9.SHORT PIECE
※(BONUS TRACK)
10.RAINY TRAIN
11.LAST SONG
エンドレス・ロード(紙ジャケット仕様)
アリスの3枚目のライヴ・アルバムです。
1977年3月25〜28日、新宿厚生年金大ホールにての収録(ライヴは24日からの5日間)です。
アルバムの構成は、4日間からの抜粋を2枚のCD(当時は4面のレコード)に編集したものになっています。
『今はもうだれも』から『さらば青春の時』までのシングル曲は勿論、初期の名曲も聴けます。
また、リサイタルらしく、それぞれの「個人コーナー」を含むソロの楽曲が11曲演奏されています。
LPのライナーノーツには「ステージ構成・セット・演出、今迄のフォーク・コンサートの概念を根底から覆すもの。…アリスの長い間の努力の結実が広いステージいっぱいに展開され、遂にここまで来たのか…」とあります。
チンペイさんは「6年前から遠くの方に見えていた光が、少し大きくなってきたような気がします。振り返りません…何もない遠くを目をこらしながら歩いてゆきます」と寄せています。
2ndアルバム『ALICE II』で見ていたあの光はもう目の前です。
ここまでをアリスの前期とするならば、まさにその集大成と呼べるアルバムであると思います。
Light Mellow和モノ669―Including city pops,J-AOR,Japanese mellow groove and more… (MYCOMムック)
私の好きなアーティストが掲載されていたので…(このニックネームでもうバレバレ…ですよね~)
しかし、この本を手にしてわかったことがあります。
それは自分の興味のある音楽の系統とそのグループが過去どんな活動をしていたか、だからこのアーティストが気になってたんだ!など…とページをめくるたびに再確認。
思わぬところで自分自身のことがわかってしまった、参考書のような本。
音楽の深い事柄には詳しくないので…私のレビューは参考にならないかもしれませんが…そんな私のような日本の音楽を愛するビギナーにもよろしいのでは?!