飛べ!フェニックス [DVD]
昔映画館で見てから、長らくDVDでの発売を待ちかねていた映画で、皆さんとともに楽しめるようになったことを大いに喜びたい。
この映画には、J・スチュワート、R・アッテンボローなど、名優たちが何人も出演して演技を競っているが、今度DVDでゆっくりと鑑賞して、私にとってこの映画の「主演者」は、数々の戦争映画でナチの将校役を演じておなじみのH・クリューガーだと思った。
偶々飛行機に乗り合わせて砂漠に不時着した7名が、飛行機設計者であるという彼の提案に乗って、飛行機の改造に乗り出すのだが、やがて彼は「・・・」(とくに秘す)であることがわかる、というのが実におかしい。それにもかかわらず7名は改造飛行機を完成し、「フェニックス号」は無事飛び立つのである。このラストシーンは、あらゆる映画の中でもトップクラスのカタルシスを与えてくれる。一見をお勧めしたい。終始寡黙なH・クリューガーから目を離してはいけません。
フライト・オブ・フェニックス <特別編> [DVD]
65年製作の「飛べ!フェニックス」のリメイク。
サバイバル作品の教科書のリメイク。
水戸黄門シリーズ感覚で楽しみましょう。
風景、撮影はなかなか。
シナリオは、安心ハッピーエンド。
気楽に楽しみましょう。
飛べ!フェニックス [DVD]
アルドリッチの映画からはルール(掟)の匂いが漂う。
今回の『飛べ!フェニックス』からもそれぞれの立場により千差万別である男達の掟が、
他者の掟と葛藤することとなる。作中で何度も繰り返される飛行機を飛ばすベテラン機長と
飛行機設計技師の間でやり取りされる葛藤を代表にして流石に『北国の帝王』を産み出すアルドリッチならではの素晴らしいところである。
このために2時間以上も飛行機と墜落地点の砂漠からほとんど舞台が動いていないにも関わらず、映像に引き込まれ時間の経過を忘れさせることが出来る稀有な作品なので御覧になるのをおすすめしたいところであります。