波の盆 [DVD]
◆ 子どものために、家族のために ◆
先日、この映画が撮影されたときに撮影隊の本部?となったマウイ島のラハイナ浄土院に遊びに行きました。
日系移民2世の方々のサトウキビプランテーション時代の思い出話や、あまり知らされていない実話(体験談)をお伺いしたあとだったので、大変興味深く、この映画を拝見しました。
当時のハワイの日本人移民は1886年から1926年にかけて、22万人。 山口、広島、岡山からの移民が多かったそうです。
ラハイナ浄土院の門徒でもある82才の日系移民2世の方のお話しが、いちばん胸を打ちました。それは、今、私たちが見ている海とプランテーション時代の労働者が見た海を見る気持ちの違いでした。
当時の労働者たちは、高台にあるサトウキビ畑から海を見下ろし、「この海の向こうに日本がある。頑張って稼いで、かならず、故郷で待っている子どもたちや家族に、お腹いっぱいになるまでご飯をたべさせてあげたい」と思ったそうです。
彼らが苦しいサトウキビ畑での労働に耐えてこれたのは、「子どものために、家族のために」という思いと、そして、「おかげさまで」という労働機会を得たこと、さらに、家族を愛してる気持ちを心から感じることができたことに感謝したそうです。
胸が熱くなり、涙が溢れてくる感動のストーリーです。どうぞ、ぜひ、ご覧になってみて下さい。
かならず、「観てよかった」と心から満たされると思います。
武満徹全集 第1巻 管弦楽曲
CDでこれだけ膨大な武満作品を揃えようとすると、かなり大変であるが、この全集は、よくある全集のように、古い録音の再発ではなく、CD12枚に、有名な曲は、比較的最近の録音を採用し、そうでないものも、極力探し抜いて、放送局に有ったテープからCD化されている。このような曲は、今後も1枚ものCDに収められないと思う。また、CDよりも分厚い解説書が素晴らしい!楽譜の一部が載っていたり、武満本人の当時の談話がおさめられていたり、この解説書だけでも貴重なマニュアルとなっている。コストパフォーマンスでも、真面目な音楽ファンにお勧めです。