エンバーマー
私の叔父が、脳溢血で倒れて、闘病後、
電車に飛び込んで自殺しました。
小さな会社の社長をしていたヒトで、
「人間は勝たなくてはいけない、勝たなければ
生きる資格がない」と常々いっていました。
電車にぶつかった遺体は、家族にさえも公開
できない無残なものでしたので、私もお別れ
することができませんでした。
「無念の死」・・・もしも、叔父がなくなった時に
エンバーミングの技術があれば、せめて顔を見て
お別れをすることくらいはできたかもしれません。
著者のまっすぐな心や愛情は、死者と生者の間を
つなぐ架け橋になれるのではないかと思われ、
叔父の死を思い出しました。
エンバーミングは、残された家族がよりよく生きて
いくための技術なのではないでしょうか。
うまくお別れができなかった人のこと、
思い出しました。。。書いてくれてありがとう!
世界の葬送
世界の葬儀の仕方について書いてある本。
といってしまえばそれだけなのですが。
これが意外におもしろい、というか、読ませるのです。
葬儀といえば火葬が当たり前、と思っていたのですが、世界ではむしろ少数派であることがわかります。それぞれの民族、宗教の違いにより、さまざまの葬儀が行われているのです。
それを淡々と紹介しています。
写真ではなくイラストを用いたことで、あまりグロでも生生しくもなく、読むことができます。
ほんの軽い気持ちで開いてみた本ですが、拾い物でした。
自分の死を考え始めた人にお勧めです。