Gentle Giant
およそやれないことはないテクニック集団、ジェントル・ジャイアントの
ファースト。すでに、完成しています。
G.Gを聴いていつも思うのは、こういう曲って一体どうやって作るのか
ということ。メロディー、コーラス、リズムが渾然一体となって独自の世
界を構築してしまう。この味を覚えてしまうと、ちょっと抜けられません。
確かな技術と耳の良さをベースにした彼らの音楽は、意外に純音楽的な
素直さがあり、商業的なあざとさや、暑苦しい思い入れがなく本質的に
品が良いものです。その結果、今聞いても全く賞味期限が切れてません。
2枚目の「アクアリングテイスト」、3枚目の初期の傑作「スリーフレ
ンズ」へと続く記念すべきデビューアルバム、必聴です。
Gg at the Gg: BBC Sight & Sound in Concert [DVD] [Import]
昨年出たDVDも驚きでしたが、今回は更に映像もクリアで、メンバー間の楽器持ち替えもあり、ファンは必見です。キング・ビスケットのライブCDに乗っかっている写真と同じ白いツナギのような服を着ていたり、ドラマー氏はいつも同じ野球帽だったり、プログレっぽくないですが、あくまで演奏で勝負。演奏はほんとに難しい曲を軽々と演奏していていつもながら脱帽です。
Whales: The Gentle Giants (Step into Reading)
Step into ReadingシリーズのStep 3
語数 941 YL 1.2
船で海に出て、島だと思って降り立ったら、クジラの背中だった等
の伝説(シンドバッド等)もあり、昔から海の大きな生物として語
り継がれているクジラ。本書は、そんな海の生物として圧倒的な存
在感を誇るクジラについて幅広くまとめられた英語生物読本です。
本書で扱われている内容としては、クジラの種類に始まり、クジ
ラの大きさや呼吸の仕方、クジラの赤ちゃんを他の魚から守る方法
や知恵、海水温度(季節)に応じた移動、クジラが食べるもの、
音を使ったコミュニケーション、クジラの油を狙いとした捕鯨、
ホエール・ウォッチング等、幅広く書かれています。
英文は1ページに2〜5文ずつ程度の分量で書かれていて、SIR
シリーズらしく、spout, baleen, strainer, blubber等の難易度の
高い単語も出てきます。しかし、これら単語もコンテクストのある
文の中で登場しますし、学校の教科書ではなかなか出会えない単語
もあるだけに勉強になります。また絵も大変綺麗で、読解内容の
理解を深めてくれます。
クジラや生物に興味がある方には特に楽しく読めると思います。
英語のみならず、クジラに関する知識も広げてくれる、大人も楽し
める自然科学系の英語読本をどうぞ。また、類書では、I Can Read
シリーズから出ている『Amazing Whales!』があります。
Giant on the Box [DVD] [Import]
2004年に発売された同タイトルdvdに、アメリカのテレビ局VH1による2005年のインタビューを追加収録した再発盤。収録内容はgerman tv 1974, us tv concert 1975, szene 1974, baroque&roll, photo gallery, vh1 classics hangin' with 2005, replay intro となっている。ボーナスでgerman tv 1974, us tv concert 1975の音声トラックのCDが付いています。
英国を代表するインテレクチュアル・プログレ・バンドでありながら、ライヴパフォーマンスは謎に包まれていた。メンバー全員がマルチプレイヤーという驚愕の楽器持ち替えパフォーマンスにより、難解でありながらもドラマティックな楽曲を見事にライヴで再現している姿が、手ごろな価格で手に入るのは嬉しい。
リージョンフリーですので、国産プレイヤーで再生可能。
Interview
ジェントル・ジャイアントの7作めで「スリー・フレンズ」と並びヘビーな一枚。ライブをはさんで次作「ミッシング・ピース」では変則リズムも、へんてこな作曲もやらなくなってしまったので、いわゆるプログレッシブな作品としては、この一枚が最後の制作です。
とにかくGGの全作の中でも、最も複雑な曲構成を誇っていて、アレンジも破壊的というか一度聞いただけでは、覚えられやしない。彼らの場合、歌詞も皮肉や引用に満ちているので、英語のネイティブでないと何に対して歌っているのか、すぐには判りません。大変やっかいなバンドであります。けれども一方で好きになってしまうと全部の作品を持ちたくなる、という個性的なバンドなのです。
タイトル曲の「インタビュー」は、おそらく彼らの自己紹介です。実際にメディアからインタビューを受けたときの応答をそのまま曲にしています。明白なことを何故わざわざ聞くんだ?作品を聞いていればわかるはずだろう。4作め以降で自分たちの道が定まったんだ…と曲は続きます。アルバム中で最も好きな曲がTiming。硬質なハモンドがリードし、バイオリンやディストーション・ギターが随所に入ってきます。こんな曲、世界中のどのバンドが書けるというのでしょう。ジェントル・ジャイアント風ハードロックとも言えます。
ケリー・ミネアの作曲能力、メンバーの技量もすごいですが、最もクセになってしまうのがジョン・ウェザーズのドラムズ。ベタンドタンというリズムの取り方は賑やかでユーモラスでいて、わたしはリトル・フィートのリッチー・ヘイワード並みに好きです。