珍妃の井戸 (講談社文庫)
「蒼穹の昴」のような大歴史絵巻というものとは全く異なり、井戸に突き落とされた光緒帝の側室、珍妃をあやめた犯人を捜すというストーリー。
「蒼穹の昴」を映画の本編とすれば、本作品は、「メイキングビデオ」的というのは安直すぎるかもしれないが、前作で登場したアメリカ人新聞記者のトーマス・バートンや、蘭琴、袁世凱等が、一人称で珍妃の悲劇について語りかける。物語の中心にあるのは、光緒帝と珍妃の純粋な愛と、それをとりまく側室のどろどろとした愛憎。前作を読んでいないと面白さはわからないが、時代は前作から先へ進んで義和団事件後ということになっており、後半にアクションもしっかり盛り込まれており、前作とは異なった面白さが味わえる。
紫禁城 MD 【メガドライブ】
背景、絵柄を5つから選べ、それに応じて音楽も変化。筆者は宇宙面を好んだ。っていうか麻雀は無知ゆえ、こちらの方が見やすかったから。余談だが新たな面開始後、あえて操作せず画面を見つめて頭の中でシミュレーションをしているうちに、いくつ牌を動かした後ゴールに達するであろうと悟りを開くことがあった。なんだか棋士の羽生かニュータイプになれたような気がしたのは自分だけだろうか?我こそは柔らかい頭脳の持ち主と自称する人よ、ぜひ機会があればおためしあれ!
プッチーニ:歌劇「トゥーランドット」 [DVD]
トスカ、ボエームとプッチーニのオペラにはまって、「トゥーランドット」も、と思い、最初にCDを聞きました。でも名アリア「誰も寝てはならぬ」はともかく、全体の中国特有の旋律や、重々しい雰囲気になじめず、これはダメと思ってしまいました。
しかし、評判の高いこのDVDを見つけて、ともかく大好きなドミンゴがみられるしと思い、ためしに見てみると・・・もう、本当にすばらしいです。雄大でスケールが大きくて、あれほどなじめなかった中国風の音楽が映像が伴ったせいか違和感なく受け取れます。異国の東洋にまで目を向けたプッチーニのすごさに感激し、中国に対する認識まで変わってしまいました。歌手、オケ、演出全てが一流で名演を見られたことも大きいのでしょう。
このDVDに本当に感謝しています。
GAME SOUND LEGEND SERIES 「LEGEND OF GAME MUSIC ~CONSUMER BOX~」
レビューとは言えないかもしれませんが^^;
ファンタシースターは一度CD化されましたが、収録されていたのはPSGバージョン(MK3)でした
このCDを聞いた時はすごくガッカリした記憶があります。
ですが、今回のはマスターシステムのFM音源バージョンです。感動しましたw
当時のCMもFM音源で流れていたので、聞いた事のある人もいるんじゃないでしょうか。
MSXもコナミのSCC音源がなつかしいですよw
どんどん、オリジナル音源でのCD化をお願いしますw
紫禁城の栄光―明・清全史 (講談社学術文庫)
本書は、14世紀後半から19世紀初頭までの間、およそ450年間に亘る中国と周辺諸族の歩みを概観し、基本的には漢民族の体制であった中国が、明清交代とそれに引き続く満清支配の過程により、満洲・蒙古・チベット・東トルキスタンなどと融合し、今日的な帝国的構造を完成させていく状況を説き明かしています。
些か政治史に偏重している嫌いは否定できないものの、中国本部の様子だけではなく、周辺地域における諸族の歴史や、彼らと中華との相互交渉の経緯などが簡明に説明されており、たいへん勉強になります。そうした分野に光を当てることにより、満清による中華支配が、その後の中国と東アジア地域の歴史にとって如何なる意味合いをもっていたか、自ら明らかになっていくような一冊です。
オリジナルは40年近くも前に書かれた古い本ですが、今読んでみても新鮮さを失わず、また、現代中国の性格と動向を考えていく上でも、たいへん示唆に富む一冊だと思います。