改造空母「遠鷹」戦記: 運命のベーリング海作戦発動! (歴史群像新書)
空母の運用が勝敗を分かつことになった太平洋戦争の「IF」として、「もしもアメリカ海軍の制式空母を日本海軍が鹵獲し、運用したらどうなるか」という視点は新鮮です。
敵の兵器を理解することは、その戦術思想を理解することにつながり、ひいては戦略への洞察にもつながるやもしれません。
空母エンタープライズが遠鷹として生まれ変わり、角田少将のもと、どんな活躍をするか乞うご期待、というところ。
捕虜となったハルゼーの行動も今後、楽しみです。
愛する海――船長50年の航海記
この本を読み始めたら最後まで一気に読んでしましました。人を船にその人生を海に例えたりしますが、15歳から海とともに生きてきた石田船長はまさにそのものです。船長としての数々の功績や貢献もすばらしく、その中で海に導かれる様に出会った自然の驚異や不思議、そして人々との出会いの中に控えめな表現ながらも船長の海や船それに係わる人々への深い思いがひしひしと伝わって来ます。老ヨットマンとの交流は同じ海で生きる者の強い絆に感動しました。読み終えた後には少し切ない気持ちとともに海を見に行きたくなる1冊です。