アット・ジャズ・カフェ・ボサ・エディション
女の子向けの可愛いジャケットに騙されてはいけない。
このCDに収められた曲はボサノバのスタンダードであり、かつ、それぞれの曲を代表するテイクである。
アントニオ・カルロス・ジョビン、ジョアン・ジルベルトらボサノバ創成期の大御所、スタン・ゲッツ、ウエス・モンゴメリーらボサノバを語る上で外せないジャズ界のビッグネームらの演奏や歌が存分に楽しめる。
ボサノバで1枚、ベスト盤を、といわれたらこれを選ぶであろう。
吉村浩二氏の選曲はさすがだ。ライナーノーツで氏の駄洒落があまり出てこないのもいい。
しかし、曲の情報やアルバム名などの情報をもっといれてもよかったのではないだろうか。初心者に配慮して難しくしすぎないようにしたのだとは思うが。
モーニング・イン・リオ(期間限定特別価格)
ジャケットのデザインが前回のタイムレスとは打って変わり、かなりフェミニンな感じに仕上がっているし、歌詞カードの写真もモデル風の女の子のそばでニンマリと笑うセルジオ・メンデスが写っている。そういうスタイルを狙ったのか、今回は、かなりラブリーな雰囲気なアルバムになっている。恋人と二人でリゾートなんかで聞いたら最高だろうな。
特に僕が一番気に入ったのは、ドリーマー(夢見る人)という曲。ものすごくスイートな曲で、ラニ・ホールという女性歌手は今回初めてきいたけれど、とても素敵だ。で、セルジオさんも、他の曲は主にローズピアノでバックメロディーを地味にたどっているけれど、この曲はちゃんとデュエットしていて、歌もなかなかのもの。
6曲目のルガール・コムンは、日本版だけが、DREAMS COME TRUEの参加になっているけど、雰囲気たっぷりで、5曲目のナタリー・コールの後でも見劣りせず聞ける。ただ、歌詞で、「ありきたりの場所」といっていたけど、僕は「いつもの場所」とかにしたほうがいいかと思った。「ありきたり」というのはなんかネガティブな感じでピンとこない。
録音はバツグンです。パーカッションの妙味に静かに響くトランペット。そしてその裏でセルジオさんのローズピアノがスーっと流れる。
こんなスイートでおしゃれで大人のアルバムは、そう出会うものではない。
Timeless (Dig)
このアルバムは正直なところ「Sergio MendesをFeaturing(またはサンプリング)したBlack Eyed Peas主導のトリビュートアルバム」って雰囲気です。しかしSergio Mendesのボサノヴァの雰囲気を崩さないでうまくまとめてる好企画盤といったところでしょうか、作品としては面白く質のいいものができたと思います。
実はあまりWill I Amをラッパーとしてはあまり高く評価していない自分ですが(プロデューサーとしては最高!)、彼のラップはこのトラックや雰囲気に似合います。1のマ・シュケ・ナダはもうBlack Eyed Peasの新曲ですね。この一曲だけで購入を決める人も多いと思います。3rd〔Elephank〕にSexyというSergio Mendesをサンプリングした曲が入ってましたが今回のほうが自分は好きです。Sexyもかなり好きですけど
その後も色々なラッパーやシンガーが参加してますがラッパー共演曲よりもシンガー共演曲の方が完成度が高いです。Erykah Baduの世界観、Stevie Wonderのハーモニカ、Jill Scottの浮遊感も素晴らしいですがJustin TimberlakeとJohn Legendが最高!改めて彼らの実力を確認させられました。
唯一のレゲェからの共演者、Mr.Vegasはちょっとアルバムの雰囲気を壊しているような気が… まぁラッパーやレゲェDee Jayの参加曲はあくまでオマケでR&Bシンガーとの曲をメインに楽しんでみてください。なかなかに充実した楽しめるアルバムですよ
コラボレイションズ
Hip HopやJazzなど、様々なジャンルの様々なアーティストとの共演曲をまとめた1枚。
それぞれのアルバムを揃えるのは手間もかかるし、何よりお金もかかってしまうので、
こういった作品は本当に嬉しい贈り物です。
また曲をただ並べるだけではなく、曲間や曲順も考慮されているようなので、
最初から最後まで違和感なく自然に聴けてしまいます。
オリジナル・アルバムとはまた違った、Jillの「歌」を存分に堪能できる作品だと思います。
(国内盤には各曲の解説がありますので、個人的にはこちらをオススメします。値段は少し高くなりますが;汗)
ヴェリー・ベスト・オブ・セルジオ・メンデスとブラジル’66
懐かしい音である。
セルジオメンデスがラテン・ボサノバを変えたと言っても過言ではない。その功績は大きいといえる。
そういった功績云々を抜きにしても音楽の完成度はすばらしく独自の世界がある。
耳になじんだマシュ・ケ・ナダやスカーボロー・フェアも新鮮に響く。
そしてビートルズの曲もアレンジしてラテンに持ち込んでしまった。
歯切れのいいフール・オン・ザ・ヒル、デイトリッパーなど素晴らしい
アレンジとテンポで聞くものをうならせる。
時代を超えた良さがこのCDにはある。