YMCK SONGBOOK-songs before 8bit-
どこかで聞いたあの曲と、新しすぎるアレンジがまた新しい感覚を起こさせる。
ギターと8bitのすり替えからくる、ニューレトロ。ノリノリに成れる曲も、落ち着ける曲もあり
一枚でたくさん楽しめれる。おすすめは2曲目、7曲目、8曲目。
春夏秋冬
四季を表した、なおかつ邦楽の中でも歴史的なヒットを収めてきた豪華な楽曲。
それも様々な時代を経て。
世代としては大きなギャップがあるように見えるが、
それを普遍的なジャズ・フレンチポップ・はてまたはバロックといった
簡単には色褪せない王道的なアレンジの下、
癖が少なく、耳触りもやさしい声色の森山良子が歌い上げる。
彼女の歌唱力は言うまでもないことなのだが
素直でありながら、正確無比で、しかし温かい。心癒される。
また、アレンジの良さもさることながら
バックバンドの生演奏も息を呑むような好演ばかりである。
歌手の歌わない間奏でも耳を集中してしまうくらい、聴き手を惹きつける。
そして、オーディオマニアも満足の好録音。
マニアとしては是非SACDで出してほしかった作品ではあるが、
CDでも魅力は十分に伝わってくる。妥協は一切感じられない。
オリジナルを損なうことは一切なく、いい音楽をよりよいものにする。
それが、世代を超えて親しまれた名曲が、さらに魅力を増しているのだ。
これがカバーアルバムの魅力だろうが、この1枚はそれを遺憾なく発揮した
教科書ともお手本ともいうべき、名盤である。