世界の中心で、愛をさけぶ <完全版> DVD-BOX
紫陽花の丘のキス。そして流転する物語。わすがな時の間に一生涯忘れえぬ恋をしたふたりの紡ぐ物語。
その最期の一瞬まで全力で生きたふたりでした。
ラストシーンが哀しすぎて泣けてしまいました。堤防へサクを呼びにきたアキ。ふたりは微笑みながら歩いていきます。第1話のサクのセリフにある「夢から覚めるとき、またぎ越さなければならない亀裂があり、僕は涙を流さずにいられない。」に繋がるシーンなのだと思います。二人でじゃれながら歩いていくだけ。それが永遠に失われたという喪失感にさいなまれるのがこれからのサクの日々なのだと思うと泣けてしまうのです。
このドラマがこれほどまでに泣けるのは、心の痛みは時間が癒してくれるという迷信(実際は記憶を薄めるだけ)に、真っ向から「愛によってしか人は救われない」と叫んだ作品だと私は思っています。主題歌の「かたちあるもの」を聞くたびに涙がにじんできます。
友達が言うには劇場版の主題歌がサクの心情を歌い上げた楽曲なら、テレビ版の主題歌は亜紀の気持ちを歌い上げた楽曲だという。だからこの二曲は対で聴いてしまうと、なんか切なくなってしまうのです。
柴咲コウさんのベストアルバムを買いましたが、作詞家としても歌手としても女優としても非凡な才能の開花であると思います。彼女の歌手デビューは何かの番組の企画ものだったと聞いたことがありますが、そんなことなくてもいつかは世に出てきたひとなんだと思います。
堤監督は劇場版の監督として名乗りを上げるべく手を挙げた、と自身のブログで記述されていました。実際は金曜ドラマ版を担当と相成った次第ですが、このドラマの前年TBS系で「愛なんていらねぇよ、夏」を演出した堤監督。
愛なんて、いらねぇ。愛なんていらねぇと女たちに囲まれ、金金金で冷酷にのし上ってきた男。
愛なんていらない。愛なんていらないんだから、と光のない世界で孤独に生きている少女。
切なく、切ないこのドラマ。愛がいらないもの同士だったから互いを必要とした。互いがかけがえのものとわかったことが切なかった。
このドラマの流れは「世界の中心で愛をさけぶ」に受け継がれています。機会がございましたらこちらも併せてご覧下さいませ。ロケ先の伊豆松崎町は石丸彰彦Pの故郷なのだそうです。この海辺の小さな町で撮影されたから、主演の綾瀬さん山田さんたちだったから、いくつかの偶然と必然が折り重なったからできた物語、金曜ドラマ「世界の中心で愛をさけぶ」。
10年先、20年先にこのレビューをご覧になるみなさん。私たちもみなさんと同じ熱い涙を流しました。
時代を越えて多くのみなさまに「世界の中心で愛をさけぶ」がごらんいただけますようにと願いレビューさせていただきます。
振り返れば奴がいる DVD-BOX
当時、中学生でリアルタイムで観てました。
タイトル名は、ラストシーンの意味はもちろんの事、同病院の医師たちの想いや、視聴者の我々までにも当てはまる、傑作のタイトルです。
ふと年を重ねて観てみると、あの頃の医療問題と今の医療問題に、どれだけ差があるだろうか、と考えさせられる。命を扱う病院だからこその苦悩と感情、患者と医師の「叫び」は、技術差こそあれ、本質的には永遠に変わらないのだろう。
何よりも決定的に嬉しかったのはSP版のDisc化!!! 嬉しすぎる!!! コレは再放送はもちろんの事、商品化も厳しく、当時、ビデオ録画している人のみの物でした。
リアルタイムで観た記憶ですが、ラストシーンの衝撃の後、放心状態だった作中の織田裕二の時間が(視聴者の我々と共に)ほんの少し動きます。
彼のその後の行動(電話BOX)、至る感情には、少し救われる部分と、だからこそ悲しく、涙した事を想い出します。
また改めて、『振り返る』事が出来る自分が楽しみでなりません。本当に「ありがとう」と関係者に伝える為にも、購入は必至です。
波の数だけ抱きしめて [Blu-ray]
久々にこの映画を見ることができましたが
解像度は多分1920x1040(1080ではなさそう)です。
シネスコサイズにするかHDサイズにするかは
メーカーによって対応がまちまちですがあまり違和感はありませんでした。
しかし、古い映画なのでブルーレイなのに
想像していたものほど綺麗な画質ではないのが残念です。
フィルムならではの揺れも気になりました。
内容自体は待ち望んでいたので問題なしです。
湘南よりも千葉でのロケが多いのでその部分も気になります。
今年の夏は発売されたDVD「ビーチボーイズ」と共に懐かしい映像にふれられます。
どのメーカーも古いコンテンツの方が手間は掛かっても費用は少ないので
こういった過去の作品の掘り出しという流れになってしまうのでしょう。
ナースのお仕事3(5) [VHS]
このビデオは、とてもいいです。
なぜなら、いずみちゃんと高杉先生が結婚するのですから!
幸せそうな2人をみていると、心が癒されます。
ドジシーンも満載でおもしろいですよ。
おとり捜査官 1 触覚 (朝日文庫)
山手線の駅の女子トイレで、若い女性が絞殺され、
穿いていたスカートが奪われた状態で発見される。
容疑者と看做された清掃のアルバイトの青年に対し、おとり捜査官である
北見志穂が、おとり捜査を行ったのだが、それと時を同じくして、駅の別の
女子トイレで、前回と同様の手口の犯行が起きてしまう。
次々と浮上しては消えてゆく容疑者たち。果たして連続無差別殺人犯は誰なのか……?
連続無差別殺人犯の正体をめぐって、容疑が転々と
していく、《見えない人》テーマのフーダニットの佳作。
「痴漢に襲われていたはずの女性が、なぜ警戒することなく、
女子トイレに入ったのか?」というのがポイントで、犯人隠蔽
の手法も周到ですが、それを導き出すための手がかりも秀逸
です。