ぼくは散歩と雑学が好きだった。 小西康陽のコラム1993-2008
まずピチカート・ファイヴ〜小西康陽の音楽のファンの方に、
晶文社の植草甚一や小林信彦のスクラップブックを古本屋で集めている方に、
絶滅寸前のレコードジャンキーに、
名著「これは恋ではない」を読んだ方に、読んでいない方にも、
そして伊丹十三の薀蓄話や吉田健一の酒の話、壇一雄の料理の話が好きな方に、
この本を薦める。
個人的にはちょっとシニックでエロティックな、嘘話とも実話ともとれるコントを何度も読み返すだろう。
シティボーイズDVD-BOX RETROSPECTIVE-CITYBOYS LIVE! [BOX1]
次々繰り出されるシュールな笑い。
そしてそれらがリンクし合って最終的に収束していく不思議なカタルシス。。
このBOX2はそんな彼らの持ち味が最大限に発揮された最高の3作品が収録されていて、
全くの初心者の入門編としても彼らのファンとしても納得の内容だと思います。
まあ難があるとすれば『NOT FOUND』での音声の聞き取りづらさですが・・、
それも生の臨場感と思えば我慢出来る範囲かな(笑)
コント別では
「カウボーイ迷う」
「岩祭りVS布団祭り」
「廊下を走る人達」
がオススメです!
11のとても悲しい歌
ダミアの『暗い日曜日』が、「自殺誘発ソング」として有名になってしまったのは、
とてもよくできた「悲しい歌」だったからでは?と思うのです。
歌い手の力、歌詞の力が、どれだけ強く人の心を揺さぶるか。
小西さんほど深く理解している人はいないことを、このアルバムで知りました。
小西さんの、すばらしいアレンジも相俟って、「悲しい歌」は、私を何度も号泣させました。
私は、泣くだけの元気があって、よかったのだけれども、
「落ちている」自覚がある人は、歌詞のブックレットを、うっかり読まないように。
特に、ひとりで過ごす、日曜日の午後なんかに。
これは恋ではない―小西康陽のコラム 1984‐1996
最近,小西さんのソロアルバム聴いたけど、やっぱ小西さん、あれは恋だったんだよね。
ところで,この本には,小西さんがいろんなCDの再発の際にかいたライナーなども載っていて
かなり楽しめます。マナマナとかジャンヌモローのつむじ風とか桜田淳子のわたしの青い鳥なんての
まで、ちょっとしたディスクガイドとしても楽しめます。
あと、映画の解説かな,多分,ユーロスペースかなんかで上映したときにフライヤーにかいたもの
なんでしょうか。砂丘とかナックとかトリュフォーの恋愛日記とか、いわゆるそういう系の
映画ガイドにもなってイイですね。
ところで、越路吹雪のトリビュートアルバムで各アーティストのコメントがあったんだけど,
小西さんのコメントが心にしみた。渋谷のテレクラで越路吹雪の愛の讃歌が流れていて、
すごくいい歌だと思ったとかいう話だったけど、確かにそういうときに真理に出会うものだよね。
でもこのコメントはこの本には載ってないのですけど。
喰いタン スペシャル [DVD]
寺沢大介のミスター味っ子のアニメは昔から大好きです。普段食べている食材をいかにして違う料理へと変身させるのか?その面白さがあります。それに、付属、いや、事件解決というもう一つのテーマがあります。その言葉使いは、実に丁寧そのものです。今、日本語の使い方が云々される時代ですが、そこのところにも配慮がされていて実に好感が持てます。しかも、事件解決と言いながら、いつも食のことが話題にされつつ、解決されています。刑事物は、私は大好き。
「古畑任三郎」「コロンボ」「富豪刑事」など、どちらかというと、ちょっとユーモアがあるのが好きですが、この「喰いタン」もその部類でしょう。事件解決と、食文化の追求と、日本語の正確な習得と、この三拍子そろった一品。是非、自分のDVDコレクションに入れたいです。