The Happy Prince (Penguin Popular Classics)
この本の表題作である「幸福な王子」。これは悲劇である。小さい頃に初めて読み、幼心にも人間の愚かさが理解できて悲しい気持ちになったことをよく覚えている。そのころよりも少し成長した今、もう一度この本を開いてみた。人々の幸せを願って自らの身を犠牲にする王子、その王子の片腕となって働くツバメ。両者とも最後は命を失い、神に召される。哀れ、と言ってしまえばそれまでだ。しかしそこに何か温かいものがあるのはなぜだろう。それは王子とツバメの「愛」、そしてそこから生まれる小さな、しかしかけがえのない「幸せ」のせいではないだろうか。殺伐とした現代に生きる私たちに、ほんのひと時「幸せ」というものについて考えさせてくれる、これはそんな本である。
幸福の王子Vol.4 [DVD]
このドラマのもっとも切なく悲しい話が詰まっています。話の内容もまとめて一気に盛り上がりに入ります。1話から見たなら感動はかなり大きいはず。
『え…そうだったの?』と1話とのつながりに驚きを感じる作品です。
幸せな王子
幸福の王子は私が一番好きな本
自己犠牲と愛溢れる素敵な作品です
清川あさみさんのテキスタイルはとても綺麗で、作品の世界観にあっていると思います
ですが、個人的に言わせてもらえば翻訳があまり好きではありません
日本語がぎこちないとでも言うべきでしょうか、ちょっと残念でした
幸福の王子
子どもの頃、幸福の王子はかなしいお話だ思いました。
人のためになることをするのはは立派なことだと
そういう道徳的な匂いも感じた、ちょっとませた子どもでした。
曾野綾子さんの「削ぎ落とされた真実のみ描く」というような文体にまず引かれました。
そして、自分の「しあわせ感」って何に基づいているのか、深く考えたました。
私は宗教というものを持っていません。
でも「神様、助けて」とか「神様、お願い」という都合のいいお願いは
しばしばしているように思います。
空を見上げたりしながら・・・
でも、それは宗教ではなく、ましてや信仰ではありません。
今、私は孤独で寂しい、それでいて他の人と深く関わることを恐れています。
自分が傷つかないように細心の注意をはらいながら、「いい人」でありつづける。
そんな毎日に、心の疲れを感じます。
無心に声に出して読んで、目を閉じる。
そして静かに、今日あったことを考える。
少し、王子とツバメのしあわせを分けてもらうような
幸福感につつまれ眠ります。
私は多くは持っていない。
でも「まごころ」「思いやり」「心遣い」は
つきることなく持っている「幸福」を感じて・・・
オスカー・ワイルドに学ぶ人生の教訓
「人生の教訓」というから、襟を正して読まないといけないと思ったが、そんなことはない。
パラパラとめくったページのどこからでも読めるし、読みやすい。
しかも、オスカー・ワイルドの言葉から色々なイメージが浮かび、「なるほど!」と唸ったり、「そうか!!」と自分の人生を振り返って考えてみたりと言葉をじっくりと味わうことができる。
時代の雰囲気を反映してか、最近売れている本には味わえる言葉がないことが多いだけに、貴重な一冊だと
思う。筆者の英語力の高さは、経歴の通り明らかであるのは勿論のこと、日本語の文章力も高いと感じた。