民主政の不満―公共哲学を求めるアメリカ〈上〉手続き的共和国の憲法
翻訳もきっちりされていますが 米国の憲政の歴史を知らないと
原著が大学生あるいは院生を想定しているとおもわれるので
白熱教室のようには 私には敷居が低くない
しかし 翻訳者による要約が真ん中にあり これが日本人の
読者向けであり実に首肯させられる
いいですね サンデル教授
高次元存在ラマ・シングに聞く 死後世界へのソウルガイド&ナビゲーション (5次元文庫)
あちらの世界に関しては、これまでに沢山の本が書かれており、映画でも紹介されていますが、この本のように分かりやすく詳しいものはありませんでした。特に、死後あちらの世界に移行する過程をこれほど懇切丁寧に説明した書籍は皆無だったと思います。死とは単に生命の形態の変化にすぎないので全く恐れる必要が無い、ということがよく理解できました。
コミュニティー―世界の共同生活体 (Meikyosha Life Style Books)
人と人との繋がりが希薄で、孤立し、孤独な人が
増える中、これからの日本に「コミュニティー」
のようなものが必要なのでは?
と感じていて、世界のコミュニティー事情を知りたくて
読んでみた。
本当に血縁、婚姻関係のない赤の他人同志が集まり、
うまくまとまっていくのか?
とか、
結局、どこか我慢するような苦しい経済状態の中で
やっているのではないか?
とか、
社会からどこか線引きした、保守的な団体になるのでは
ないか?
とか、
その辺も知りたいところだった。
主に、ヴァージニア州にあるツイン・オークス・コミュ
ニティーを中心とした内容で、その共同体は1967年に
創設された。
以後、時代の流れの中で変化しつつも、今も存続していて、
なおかつ食料自給率が高く、コミュニティー製品の販売
などで経済が安定している。
そして、私が一番驚いたのは、その団体の長、リーダー
がいないということだ。
「平等・共同(分け合う)・非暴力」という3本柱を
ポリシーに、何かあれば話し合いで解決していく。
外に対してもオープンだし、社会との関わりも持っている。
自分の責任のもとで生きていて、プライバシーもあるし、
自由だ。
(決められた労働時間をこなす必要はあるけど)
私が抱いていた、コミュニティーのイメージとはかなり
違っていた。
何かあればみんなで解決していく姿勢とか、自分のアイデアを
発信し、みんなで参加したり、共有して創り上げることとか、
そういう部分にすごく魅力を感じた。
血縁、婚姻関係がなくても、絶対的なリーダーがいなくても、
繋がって、まとまっていくことが出来るという、そういう手本
を見せてもらったような気がする。
ビザンツ帝国とブルガリア
ビザンツ帝国というと、ユスティニアヌスやヘラクレイオスの時代や、イスラム帝国との抗争、十字軍、オスマントルコとの抗争などの視点が注目されがちであるが、ビザンツ帝国に住む人々が全時代を通じて外交的に直面したのは、バルカン半島におけるブルガリアとアナトリア半島におけるイスラム勢力との関係である。両者は軍事抗争ばかりをしていたわけではなく、共存する関係にあった。とりわけブルガリアはギリシャ正教に改修したこともあって、ビザンツ世界を構成する重要な柱となっている。
一見アカデミックな無味乾燥な目次だが、内容的には充実している。勿論概説書ではないので、かなり深い記述内容となっているが、研究論文にありがちな、深く狭いテーマを追求した論述の羅列ではなく、きちんと一定したレベルで歴史の流れ、政治機構、農業、産業、宗教、文化、日常生活を多角的に扱っており、非常にバランスの取れた書物となっている。
ビザンツを扱った書物は近年増えてきているが、記述が対象がビザンツ帝国そのものであり、「ビザンツ世界」にふくまれる各国を正面から扱ったものは少ない。本書は、入門書より一歩進んで、民族の成立から第1次帝国滅亡までのブルガリアについて、政治、社会、宗教、生活など総合的に扱っている、日本語で読める唯一の書籍と言える。森安達也氏の「ブルガリア 歴史と文化」もブルガリアの歴史概説書としては良書であるが、第1次帝国に焦点をあてた書物としては、本書が白眉であると言える。
ただし、あまり耳慣れない地名・人名が多数登場し、入門書としては重たすぎるであろう。ビザンツ帝国史は、十字軍登場までが一つの区切りであり、中世前半のバルカン史を概説する新書などがあると嬉しいところである。