Road to You
もともとのファンなら恐らくほとんどの方が既に持っているのではないかと思いますが。。最近好きになった方はぜひこれをまず聴くことをオススメします。パットメセニーグループのマジックが100%味わえるライブ盤であり、プレイも完璧なら興奮した観客の様子からショーアップされたステージの雰囲気まで生々しく伝わってくる大傑作アルバム。最初の"Have You Heard"は既にして、ファンの間では当然のように大ヒット曲ですが、素晴らしいのはその曲が始まる前に、ヨーロッパの観客が、興奮状態らしく、なにやら大合唱で彼らを迎えようとしているところ。彼らが歌っているそのメロディが、この曲とは違うメロディなのに、なぜか曲と違和感無くつながっているところが凄い。そして僕は個人的にこの時にヨーロッパにいたので、あの時の空気感まで伝わってくるようで妙にリアルなのだ。音を聴いているだけで、透明な青いヨーロッパの空を思い起こさせるヴィジュアル感いっぱいの演奏と音楽。また、このライブではパットのアドリブのフレーズがなぜか、甘酸っぱくそして、どこかヨーロッパらしい寂寥感がある。ヨーロッパに限らずあの時の空気感を見事に切り取っているので懐かしいのか、ブラジル音楽に影響されてサウダージを漂わせているのか。。とにかく"ファーストサークル"、"ラストトレインホーム"、"サードウィンド"等の超の付く名曲達を聴いているとどこまでも広がる青い空に無限大の自由を感じられてただひたすら楽しく素晴らしい経験ができる。そして最後に一曲、パットのギターソロが入っているが、それがあまりにも美しく涙が出る!
モア・トラヴェルズ [DVD]
音がどれも綺麗で不愉快な音がひとつもありません。
キーもドラムもベースもボーカルも、もちろんギターも音がどれも綺麗です。
壮大でどこまで広がっていくのか予想できない曲が多いです。
フュージョンの魅力だと思いますが壮大でどこまでも広がっていく感じです。
曲によってはとても早くてどんどん展開していきます。
ちゃんとゆったりして聞かせる曲も入っています。
パットのギターの音が好きな人なら好きになると思います。
これを聞いてパットに裏切られた!と感じる人はいないと思います。
Pat Metheny Songbook: Lead Sheets
これから購入される方へのインフォ。この曲集はあくまでも楽曲のテーマ部分のメロ&コード集。インプロビゼーションに関する解説はありません。メロディ採譜もやや不正確な部分や,コード・ネームのつけ方にちょっと疑問な部分もありますが,あくまでもそれは解釈による部分。 160曲という圧倒的タイトル数はそれだけでも買いです。
ザ・ウェイ・アップ・ライヴ [DVD]
2005年のワールド・ツアーの中の韓国ソウルのLGアーツ・センターでのライヴを収録したDVD。この作品になると映像はフル・ハイ・ヴィジョンで音は5.1chもDTSも選択可能ということで、もうライヴ作品はDVD以外いらないや、と思うくらいにハイクオリティで嬉しい。
映像を観て驚くのは中心メンバー以外の3人、クオン・ヴー、グレゴリー・マレット、ナンダ・ラウリアのマルチ・プレイヤーぶりの凄さだ。特にクオン・ヴーのトランペットは凄い。この『ザ・ウェイ・アップ』という作品の根底にはパット・メセニーがスティーブ・ライヒの作品を演奏したことが霊感の源にあると確信できるが、その具体的な完成にはこの3人の素晴らしい才能が無ければ不可能だったと感じずにはいられない。
このDVDはカメラ・ワークも秀逸で、インタビューを別にした構成も素晴らしい。そしてツアー・スタッフの全てをクレジットした心意気(なんとツアーのバス運転手の名も2名クレジットされている!)に感動。絶対見逃せない大傑作だ。
スピーキング・オブ・ナウ ライヴ・イン・ジャパン [DVD]
本作、Speaking of Now Live in Japanは、We Live Here Live in Japan、そしてImaginary Day Liveに続き、パット メセニー グループ(以下「PMG」)が新作アルバムを名題として行ったワールドツアーの模様を収録した映像作品第3段である。
前の2作もそうであったように、ライブの映像と音に触れることによってPGMが表現しているそれぞれの世界、今回の場合は「Speaking of Now」の世界をより強烈に、また鮮明に感じることができる。一曲一曲に込められた、作曲者および演奏者の想いが伝わってくる、観るたびに新しい発見のある作品だ。相変わらず“圧倒的”というのがPMGのライブを形容する一番適切な言葉か・・・。
前2作と比較してより直接的にライブ感が伝わるカメラワークは好感。画質も向上している。前作Imaginary Day Liveは5.1チャンネルだったのに対し、今回は4.1チャンネルだが、音のバランスは今回のほうが良いと感じる。筆者は実際に収録されたライブそのものを観たが、音に関しては実際のライブ以上の満足度である。
余談だが、PMGのワールドツアーを収録したライブDVD3作のうち、既に2作が日本公演の収録作品である。それだけPMGの日本公演は気合が入っていて良い演奏なのか?それともお行儀の良い日本のオーディエンスがライブ作品には好都合なのか?他国のライブの様子を知りたいとは思うが、日本公演がグループの作品として選ばれたことに悪い気はしない。
殺人的スケジュールでライブにライブを重ねながら研ぎ澄ましていく彼等の音楽は、現在、世界で最高のバンドミュージックといっても過言ではない。PMGのファンなら!ずとも質の高いライブDVDを求める全ての音楽ファン必見の作品。