「かわいい女」63のルール―大切な人の心を離さない (王様文庫)
タイトルにもあるように、自分は男です。男にもてたいとも思いません。ただ子の筆者がどの程度、本当のことを言っているかは分かります。理由は簡単、私が男だから。
さて、女性にとって気になるのは「この人のいうこと本当かな?奇麗事じゃないかな?」と言うことではないでしょうか。
断言しましょう、ほとんどの男性には当てはまります、嘘は言ってません、ある一点を除いては。
それは「男は顔だけで選ばない、しかし美人であることは前提になっている」という事実。著書の「かわいい」はあくまで補完物であって、覆せない場合もあるということです。P190に「男性向けの自分の著書ではこのことは口にしない」という文があります。それはつまり「女性向けの著書では書かない事実がある」と暗に示!しているのです。
真夏の犬 (文春文庫)
空港の本屋で長い飛行時間を潰す一冊として何の気なしに買ったのが最初です。そして、これが私にとっての初めての宮本作品でした。それから泥の河、道頓堀川、青が散る・・・初期の宮本作品のとりこになっていくのですが。
これまでに経験したことがない程、強烈で人間臭く、心に大きな衝撃を受けた小説に出会ったのは初めてです。登場人物は皆、大阪弁ですが、これがもし、標準語や他の方言だったらこんな風な独特な魅力を放っていなかったのではないでしょうか。
この小説を読んでいると、子供の頃の、真夏のぎらぎらと暑い日に遠く、蜃気楼を見たときの感覚とか、大人の世界の、子供である自分がまだ見てはいけない、あるいは知らなくてもいいことを偶然、見たり聞いたりしたときの何とも言えない感覚であるとか、体験して感覚として記憶しているものの言葉で言い尽くせない何かが思い出されてくるのです。短編集というと大抵、そのうちの一篇、二篇気に入ったものに出会えるいう所ですが、これはどれも独特の強烈な個性をもち、本気で心にぶつかってきます。まだまだもっと読みたい、終わってしまうのがもったいと感じられる一冊です。
“It”(それ)と呼ばれた子 幼年期 (ヴィレッジブックス)
こんな事があっていいのでしょうか??私はこの作品を本屋で見つけ、即買いました。そして、本当にこんなことがあっていいのか、と思いました。人間は平等のはず。なのに弱い人間は人を傷つける。強いから弱いものを傷つけたりするのではなく、弱いから人を傷つけて、より高い位置に立とうとする・・・いろんな事を考えさせられました。皆さんにも、この本を読んでいろいろ考えていただきたいです。虐待について、少しでも関心を持っていただきたいです。