季刊 真夜中 No.4 2009 Early Spring 特集:たのしや地図 Let's enjoy the map!
これも創刊号から買っている新感覚の文芸誌。でもだんだん、読むところが少なくなってきた。
今号は、キョンキョンのパンツの話が秀逸。というかそれだけ。
モンキービジネス 2011 Winter vol.12 人生の意味号
毎回テーマを決めた特集のあるこの雑誌。いつもはもっと軽やかなものが多いんだけど、今回はなぜか「人生の意味はあるのか」というちょっと重めなテーマ。あまり人生の意味なんか考えたことないし、あまりあるとも思ってないけど、そう問うことには何か意味があるのかもしれない。
はじめに、その問を内田樹、福岡伸一、木田元、しりあがり寿などバラエティに富んだ21人の著名人に投げ、その回答を掲載しているが、この回答が考えさせられる。
みんな真面目なんだか不真面目なんだか分からないが、それぞれがユニークな回答をしている。だいたいは、こんな問いを投げられて困っている風を装い、「自分はないと思っているけど...」なんて答えている人が多いけど、その文章を読むと、みんな案外ちゃんと考え得てるんだなぁと感心した。面白い試みだった。
また、そのテーマに沿った亀山郁夫×野谷文昭×柴田元幸の対談も爆笑ものだし、荒っぽい言葉遣いが新鮮なゲーテの「若きヴェルターの悩み(抄)」も新鮮だし、私の好きな円城塔の「捧ぐ緑」も彼の小説にしては分かりやすかったし、面白かった。
でも実は一番良かったのは、オスカー・ワイルドの「しあわせな王子」。何年振りだろう、30年ぶり?に読んだけど、柴田元幸の訳もあって、ちょっとホロリときた。
特集以外では、ジェフ・ダイヤーのチェット・ベーカーの話と古川日出男の連載「ロックンロール十四部作」も良かった。