タッチング・フロム・ア・ディスタンス―イアン・カーティスとジョイ・ディヴィジョン
なぜかレビューが一つもないので、アントン・コービンによるJD映画公開を控えて一筆。
本書はジョイ・ディヴィジョンというよりはインサイド・ライフ・オブ・イアン・カーティス
である。イアンの死後15年を経て妻のデボラが綴ったものだ。翻訳上の意志も反映されて
いるだろうが、それにしても静かに、粛々とカーティス夫妻の葛藤が一部関係者の証言を
交えながら語られるだけだ。憶測は最小限に抑えられ、感情的表現も数少ない。故に、本書を
読んでもイアンの病理(精神的、肉体的)が、どこから始まり、なぜに酷い形で顕在化した
のかはさっぱり分からない。もちろん自殺の真なる要因も(すでに僕らが知っていること以外は)
書かれてはいない。カーティス夫妻、そしてJDの話でなければ、もしかすると決して珍しい
悲劇でもないのかもしれない。
それでもJDの音楽を知る僕らは、読み進むに連れ、如何にイアンがグラディエーションの
ように分裂した暗闇の存在であったかは生々しく伝わってくる。様々に起こる(ほとんどは
繰り返しの)出来事の日付が明解であり、その日へと思いを馳せることもできる。かなり克明に
綴られているため、カーティス夫妻自らの激しい混乱と動揺に気が滅入る。
イアンの死の当時、僕はまだJDの曲は『ラヴ・ウィル・テア・アス・アパート』1曲しか
聴いたことがなかった。FMラジオで流れていたのをたまたま録音していただけだが、
「愛が再び我らを切り裂く」という歌詞に少なからぬショックを受けた。「愛の不在が
再び我らを切り裂く」のは子供でも想像ができたが、「愛が」・・・なぜなのか?
いや、今でもイアンの真意は測りかねる。
本書を読めば、少なくともイアンは自分を抑制(コントロール)できなくても、自分が書く詞
(詩)だけは抑制できていたことが明らかになる。現存する、未発表を含む全詩詞が収録されて
いるのはありがたい(詩詞の翻訳にはかなり疑問があるので、英語原文が先に掲載れているので
そちらを読んだほうがいいだろう)。ザ・スミスのモリッシの詞はかなりイアンに影響されている
と感じた(彼には悲劇を笑い飛ばす戯曲的なユーモアがあってよかった。。。)
デボラの語りは前半の150ページ程度(つまり、イアンはそれだけ若くして死んだ、という
ことだ)で、後半は詩詞やディスコグラフィ、ライヴ・リスト。訳者の前書きも後書きもない、
潔い一冊だ。
それにしてもチェット・ベイカーの「終わりなき闇」と同じくらいに気が滅入る一冊でもある。
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この映画を観るに当たり、まず当日の事を振り返りました。
ただボ〜ッとTVで経過を見ていて、2機目がビルに突っ込んだのはリアルタイムに見ていたので、
こんな事が現実に起きているのか?それとも作り物なのでは?と、いう感情すらありました。
遠い日本に居るので、何もする事が出来ないのは当然ですが、大惨事を直に感じても何もする事が出来ない事には、憤りを感じる事もありました。
そしてこれ程の事が、リアルタイムに見る事が出来る事に驚愕しました。
事件後、どうしても自分の目で見たく、9.11の事件の丁度1年後に、グランド・ゼロを見に行きました。
1年経っているにもかかわらず、そこは瓦礫が片付けられ、単なるだだっ広い窪地にしかなっていませんでした。
この映画を観れば分かるのですが、二千人以上が生き埋めになり、たった20人しか生還する事が出来なかった事が、
本当に不思議でなりませんでした。周りの建物の損傷は思っているより無く、今の技術を持ってすれば、
もっと簡単に救出が出来るのでは?と、危険意識の無い、やっぱりそこは日本人の考えなんだと映画は伝えてくれました。
現実は、やっぱり悲惨で、困難な事ばかりなんだと。
この映画はドキュメンタリーとして観た方が良いと思います。
私の場合、劇場で観た時は娯楽作品?って感じで観てしまったので、この登場人物は誰?
なんでこの人出てるの?って、頭の中が混乱してしまいました。
しかし、DVDで再度観て、やっとこの映画の素晴らしさが分かりました。
この作品には、ヒーローは誰もいません。
それより、どんな逆境においても前向きに、ひた向きに、命を救いたい、命を守りたいという、
人間が純粋に持っている感情を、しっかり描いている映画です。
ジャッキー・チェン~ジャッキー・チェン パーフェクトコレクション
以下は歌入りではありませんが、かつて販売されていたレコードには入ってます。
でも3.は微妙にコーラスが違う気がする・・・
3. クレイジー・モンキー
4. 拳法混乱(カンフュージョン)
以下は歌入りどころかオリジナルに程遠い曲だけです。
10. 「キャノンボール」~キャノンボールのテーマ
11. 「バトルクリーク・ブロー」~ジャッキー・チェンのテーマ
12. 「ドラゴンロード」~ドラゴンロード
13. 「ヤング・マスター」~さすらいのカン・フー
これら以外は満足です。