あなたは私のムコになる [DVD]
サンドラ・ブロックは昨年暮れ、「隣人にしたい有名人」で断トツの1位に輝いた。ハリウッド同世代の人気女優たち、例えばジュリア・ロバーツやニコール・キッドマンとの違いは、美貌を売りにしていないこと。Girl next door とは、どこにでもいるお姉ちゃん、という意味だ。ジュリアやニコールが演じると、(綺麗すぎて)嘘っぽくリアリティがなくなる役も、サンドラ・ブロックが演じると自然に受け入れてしまうから不思議だ。一方、仕事一徹の鬼編集者という役柄は、『プラダを着た悪魔』のメリル・ストリープが演じた編集長を思い出させるが、メリルのように時に「これでもか」的な過剰な役作りと違って、サンドラのほうは、常にほんわか安心して見られるのだ。すなわち彼女は美人すぎず、演技派すぎず、いいポジションに収まっているということだ。
サンドラの強烈なパワハラと偽装結婚の強要に堪えて、昇進と真実の「愛」もGETするイケメン部下役は、ライアン・レイノルズ。ムキムキの筋肉質なカラダと草食系な顔がミスマッチで、こちらも適度にセクシーで適度にお馬鹿、適度にいいヤツというこの手の映画の相手役にはうってつけのキャスティング。すごくいい味を出しているおばあちゃん役のベティ・ホワイトは、エミー賞を7度も受賞しているテレビの名女優。なるほど上手いわけだ。
同じドイツ人の血をひくコメディエンヌにレネー・ゼルウィガーがいる。私は、『ベティ・サイズモア』や『ブリジット・ジョーンズの日記』などの映画のレネーが、天然でとても可愛らしく思えて好きだったのだが、日本の映画配給会社の関係者から、レネーの性格が著しくキツイと聞いて、びっくりし落胆したことがある。よく考えると、映画の中の人格と本人が重なっている必要は全くないわけだが、ラジー賞の授賞式にも登場して、ジョークをかまずサンドラ・ブロックのサバサバした感じには、大きな共感を覚える。本作はアメリカで大ヒットし、サンドラの株もさらに上がった。「正直者が最後には勝つ」というプロットは陳腐かもしれないが、ハラハラしてキュンとして、ホロっとして、じわじわ暖かくなる、どなたにもお勧めできるウェル・メイドな映画だと思う。
最後に本作とは何の関係もないが、サンドラは先月、東日本大震災へ100万ドルの義援金を提供している。
[リミット] コレクターズ・エディション [Blu-ray]
ここまで潔く 限定された空間で話が進む映画は斬新。
この斬新さを評価できるかで 評価の分かれる映画だと思います。
万人に受ける内容ではないが アイデア等発想を評価する人は☆5つだと思います。
後味はあまりよくないので 後味重視の私は☆3つ。ただ内容は悪くないです。
グリーン・ランタン ブルーレイ&DVDセット(初回限定生産)
原作は知りません。映画は楽しめました。何がいいってやはりイメージを具現化する武器ですね。それ自体は魔法使いが杖を振れば馬車が現れるみたいなもので目新しいものではないですが、イメージを具現化する触媒が「緑色のランタンの光」というのがいかしてます。この緑色がまたレーザーちっくでなくふわふわもやもやしてるのが独特でたまらんです。テーマは「恐怖を克服する意志の力の素晴らしさ」みたいな感じ。地球人はあらゆる星人の中でももっとも未熟なレベルだという。何が未熟かってーととにかく怖がり。そんな未熟な地球人の中から新たなグリーンランタンの戦士として主人公が指輪に選ばれる。主人公は腕のいい戦闘機乗りだが所詮普通の人間。自分が戦士として選ばれた理由がさっぱりわからず、使命から逃げようとする。しかし地球人は恐怖を知っているだけにそれを克服した時には物凄く強い。そして主人公は地球人の中でも(たぶん指輪の目についた中では)もっとも克服するべき恐怖を持っている人間だった。ご都合主義的設定は多いですが、細かいことは気にせず楽しめるエンターテイメント性にグイグイ引っ張られました。皆さんが仰るように詰め込みすぎ、展開急すぎの感は確かにありますが、ダイジェスト的までは行かないように思います。むしろ勿体つけてないぶん美味しいところを凝縮して楽しめました。主人公が一人だけで戦うのも隊長が地球も地球人も見離していて「どーでもいいわ、死んで来い」程度の扱いなので納得できるし、物語の都合からしても地球人の「弱いからこその強さ」を見せるためにやはり一人で戦う必然性があるのではないかと。ヒロインは美人だし主人公との関係も面白いし、かなり楽しめる作品です。ただ、テーマの描き方がややテキトーで散漫だとは思うので星一つマイナスです。
ウルヴァリン:X-MEN ZERO [Blu-ray]
X-MENの原点というか1の前の話。
DVD版も画質が良かったが
blu-rayは画質が鮮明で綺麗。発色も良い。
音も響き渡る音響に。
マスターがいいのかかなり綺麗な部類。
CGも嫌に見えない位綺麗に。
グリーン・ランタン 3D & 2D ブルーレイセット(2枚組) [Blu-ray]
次々に出てくるアメコミ原作のヒーロー映画。同工異曲といえないこともないのだが、それなりに楽しむことができる。
この作品の主人公ハル・ジョーダン/グリーン・ランタンも、これまでのアメコミ・ヒーローの例に漏れず、コンプレックスを抱えている。そして幼なじみのガールフレンド、キャロルとの関係も微妙。さらに友人が敵となり、戦わねばならない羽目に。スパイダーマンもバットマンも原則このパターンなのだが、わかっていても楽しめてしまう。
ハル・ジョーダンがいきなりスーパーヒーローになるのではなく、仲間のグリーン・ランタンたちに鍛えられ、キャロルの励ましでコンプレックスを克服していく展開は「スポ根」好きの日本人にもぴったり。グリーンを基調とした映像もブルーレイで見ると一段と迫力がある。これで我が家の視聴環境に3Dが加わっていればさらに楽しめたのだろうが、3D導入はもうちょっと先。とはいえ、今回購入したのは3D&2Dブルーレイセット。2,000円も値段が違ったとしても、意地でもブルーレイ&DVDセットは買いたくないのだ。
ハル・ジョーダンに扮するライアン・レイノルズも「ウルヴァリン」でアメコミは経験済みであり、悩めるヒーローを好演。ヒロインのキャロルを演じたブレイク・ライブリーは、場面によって不細工に見えるところもあるのだが、セクシーだったり、かわいらしかったりと様々な表情を見せる。強気なキャラクターの割にたたずまいは落ち着いていて日本人好みかも。一方で、ヘクターにしてもパララックスにしても、敵キャラがインパクトに欠けたのがちょっと惜しかった。