悪魔のいけにえ3 レザーフェイス逆襲 [DVD]
画質がいいし、絶叫の合間に聞こえる沼地の虫の鳴き声とか妙に心地良いし、午後のロードショーとか、次の日休みの夜のミッドナイトシアターとかTVでひっそりやってほしいですね。
そうなるとズバッとはまる作品。
今までのシリーズになかった要素といえば、他の家族同様、頭がイッてる金髪の少女か。
最初は家族と同じテンションで殺人を楽しんでいる(ヒロインの彼氏は彼女に殺される)。
しかし、兄(叔父さん?)のヴィゴ・モーテンセンがベニー(『ゾンビ』のケン・フォリー)にガソリンで焼かれても、叫ぶでもなく、静かに窓の前を去る。
その後、本編では一切出てこないのが不気味。
別エンディングでは警察(?これも一味の可能性あり)の車の後部座席に乗り、生き残ったヒロインににやりと笑いかけて、絶望感を誘います。
ヴィゴ・モーテンセンといえば、彼も別エンディングで真っ黒こげの姿で頑張ってヒロインにやられるのですが、本編ではおもいっきしカットです。
そういえば、ケン・フォリーもレザー・フェイスに頭を横に切られたはずなのに、バンドエイド一枚でラストに出てきたな(笑)。
これがこんなに綺麗にDVD化されるなら、4作目『レジェンド・オブ・レザーフェイス』もざひDVD化してほしい。レニー・ゼルウィガーとマシュー・マコノヒーが出てるし。
メイキングを見ると、殺される彼氏役の俳優が、実は『13金』、『エルム街』、本作と何気に殺され役三連覇を成し遂げた男なことがわかります。
本人曰く「殺されてないのはマイケル・マイヤーズだけ」。
そして、監督がエゴ丸出しで製作中はみんなから嫌われていたことなど、今だから語れる話が満載。
一作目から振り返っているのでシリーズ3作の経緯をたどるドキュメンタリーとしても見れるかもしれません。
悪魔のいけにえ スペシャル・エディション(2枚組) [DVD]
本当に今さら何も語る必要のないほどの名作ホラーですね。
ホラー映画史を語る上で絶対に欠かすことのできない作品。
ついにDVDが再販、しかもNEWバージョン!本当に嬉しいです!!
今さら知ったかぶって語るのは気が引けますが、これは究極の恐怖映画です。
この作品を構成するパーツを一つ一つ見ても恐ろしい。
キャラクター、カメラワーク、効果音、セット、演技、演出・・・全てが最上級の恐怖を生み出し、それらが合わさって生まれる雰囲気が観客を飲み込みます。
神経を逆撫でするストロボ&チェーンソーの音。恐怖に怯える眼球のアップ。生物の骨や羽根が散乱した部屋。重そうな金属の扉。狂った一家。
こんなホラー映画、そうそうお目にかかれません。
今回のバージョンはリマスターされていて、今まで見たどの仕様よりも鮮明です。
レザーフェイスの顔もじっくり見ることができます。
ただしもともとの画質がザラついていたためか、やや目が粗い感じがします。
荒いといっても鑑賞に堪えない訳ではなく、この荒さがリアリティを醸し出すのに大いに貢献している事を、改めてこのリマスター版で思い知りました。
照明が物足りないようなシーンもありますが、これまた薄暗さが不気味で、負ではなくプラス方向に働いています。
たった8万ドルで制作された作品ですが、そんな資金難を逆手に取った演出が意図したものだとしたら、やはりトビー・フーパーは偉大です。
購入する前は、特典ディスクなんて要らないから3980円くらいにして欲しいと思っていましたが、特典ディスクも充実した内容で納得です。
俳優たちが撮影時の思い出話やこの映画以降の人生について語るのは興味深かったです。
また舞台となった家が現在は改装されてレストランとして残っているというのも驚きました。
トム・サビーニやトム・サリバンといった特殊メイクアーチスト、続編でストレッチを演じた女優さん等もインタビューに答えています。
ちょっと残念だったのが、トビー・フーパーが出てこないこと。
監督自身が「悪魔のいけにえ」を語る姿も見たかった。
現在はリメイク版「テキサスチェーンソー」の方がすっかり一般的になっちゃいました。
リメイク版だけ見て、「悪魔のいけにえってこんな感じなのね」なんて思ってる方、とんでもないです。
このオリジナル版を是非見てみてください。
「悪魔のいけにえ」に直接的なグロ描写はありませんが、精神的に受けるダメージの大きさはリメイク版の比じゃありません。
傷口を見せないからこそ、視覚ではなく神経に直接痛みが伝わってくるような感覚になります。
ここまで生理的にイヤ〜な気持ちになれるのは、後にも先にも「悪魔のいけにえ」だけではないでしょうか。
ホラー映画ファンを自称するなら絶対にこれは見ておきましょう!・・・というか、買っておきましょう!!
悪魔のいけにえ [Blu-ray]
残酷描写は現代ホラーに比べて地味であるにもかかわらず
体に直接訴えてくるような恐怖を感じました。
ですが、私が本当に恐ろしいと感じたのは
本作が実話に基づいているということです!!!。
これも「アメリカ」が持つ底知れなさの一つの証なのかも知れません。