Stretch Over
期待の新鋭ヴォーカリスト、小島伸子さんがジャズ・トロンボーンのトップ奏者、向井滋春氏をプロデューサーに迎えたファースト・アルバム。張りのある伸びやかな声質と歌の表情に温か味を感じるところが魅力。「Wild is the Wind」「Someone to Light up My Life」といった、ゆったりとしたテンポの曲では、美しいメロディに透明感あふれる歌声が優しく重なり、憩いの気分満点。チェロのソロも曲想によくマッチし、上々のムードです。一方、歌心ゆたかなトロンボーンが絡む「Slow Boat to China」では、ユニゾンでワードレスシンギングを行い、これぞJAZZ唱法の醍醐味とも言える鮮やかなヴォイスを披露しています。最近では聴くことの少なくなった「Too Darn Hot」を、エラ・フィッツジェラルドを彷彿とさせる軽快なテンポでスウィング。非凡な彼女の力量が伝わる優れたトラックになっています。アルバムのライナー・ノーツも自身が手がけ、想いが伝わるその丁寧な楽曲解説にも彼女らしさがよく表れていて惹かれます。
星に願いを
『ディズニー』と『ジャズ』をキーワードにたどり着いたこの1枚。
ディズニー音楽の持つ楽しさと感動が、ジャズにより一層引き立てられています。
大好きな『星に願いを』は鳥肌が立つくらい心に浸透してきました。
時が止まったかのようなゆったりとした空間を作り出してくれます。
また、6~9曲目までの『ホール・ニュー・ワールド』『パート・オブ・ユア・ワールド』
『美女と野獣』『愛を感じて』と続くバラードメドレーも最高です。
偶然出会った1枚のCDですが、本当に素晴らしい1枚です。
こんな偶然もあるんですね(^^)v
星5つでは足りないくらい素敵な1枚だと思います。
是非、ディズニー好きの方には聞いていただきたい作品です。
Whisper Not
都内及び近郊でライブ活動を展開している森ひろ子さんの1stアルバム。プロデュースとアレンジを担当した福田重男さんの繊細で美しいピアノ・プレイが全編で光る。ヴォーカル盤で取り上げられることが少ないタイトル曲「Whisper Not」で始まり、美しいピアノに乗せたエレガントな歌声が心地よい極上のバラード「Blame It On My Youth」。ベースをバックに軽やかにスイングする「Love Me Or Leave Me」。これも難曲の「Nica’s Dream」は、スキャットを交えて器楽的に歌いこなすなど、単にスタンダードをムーディーに歌うというのとは異なる独自の歌世界をアルバムに展開しています。その一方で、ミシェル・ルグランの作品「What Are You Doing The Rest Of Your Life?」では、この曲の本質に迫る歌唱をしっかりと聴かせてくれます。この曲を嫌いだという方に出会ったことがないほどの佳曲。たぶん優れた歌詞が多くのヴォーカル・ファンに支持されているのでしょう。したがって詞を丁寧に扱うことがとても大事。森ひろ子さんの確かな詞の咀嚼力、女性らしい優しさ漂う問いかけるような唄い口はなんとも魅力的です。ジャズ仕立ての「Castle In The Sky (天空の城ラピュタ〜君をのせて)」も聴きもの。
Light In The Darkness
澄んだサウンドで、食事中に繰り返し聞いても、邪魔になりません。
特にベース&ピアノが、美しさを作り出しています。
アレンジが面白い曲もあり、よく聞くと結構個性的な音を狙った部分もありますが、さらっと演奏しているので、とても上品です。
最後のボーナストラックがなければ、最高の出来なのに、評価は蛇足分の減点。残念です。